13.2 秘密を告白 ・・・カンイ ページ26
“人間では無い”だって?
“動物にされますよ?”だって?
「くくくっ・・・(^m^)」
そんな事されなくたって、自力で動物に変身するんだよ、俺は!
な〜んて、ソンアに話す気も無いけど。
「おい。全部終わったぞ!」
流し台で手を洗いながら、ソンアに向かって叫んだ。
ソンアからは、返事が聞こえない。
振り向くと、ソンアはテーブルに両手をついて俯いていた。
不思議に思って、傍に行くと、ソンアがいきなり顔を上げて、俺を睨んだ。
「な、何、目に涙溜めてんだよ・・・?」
溜まった涙がこぼれたのを見た瞬間。
こいつが、どれだけ真剣に注意してくれたのかが分かった。
演技とは思えない迫力を感じたのだ。
「本当・・・なのか?ハヤンさんの事。」
俺は真顔になって、真剣に聞いてやろうと思った。
だって、そうだろ?
親戚が“人間じゃない”って事は、ソンア自身にもその血が流れてるって事だ。
そんな話を、他人にするのがどれだけ勇気が要る事か、
俺には痛いほど良くわかるから。
「ハヤンの瞳、赤くなりませんでした?」
「え?・・・あ!」
思い出した。
“ほら、もっと良く見て?”とか言われて顔を近づけさせられた時、
瞳が急に紅色に光ったのを、確かに見た!
「妖術を使う時に限って、赤く光るんです。」
妖術・・・。
「カンイさん。」
ソンアは涙をぬぐうと、真剣な眼差しを俺に向けた。
「妖術を防ぐ方法が一つだけあるんです。」
「一つだけ?」
ソンアはゆっくりと頷いた。
「名前です。名前を言うんです。」
「名前?」
「呼び捨てでないと効果が無いので、それだけ気を付けてください。」
「呼び捨て・・・」
ソンアが「そうです。」と言って、俺の頬に手を添えた。
目が合って、そのまましばらく見つめ合った。
ふと・・・
「俺にも秘密がある。」
気が付けば、俺はそう口にしていた。
なんだか、彼女には全てを話さないといけない気がする。
「俺は、感情が昂ぶると動物に変身する。元に戻れるキーワードもある。」
ソンアは黙って小さく頷いた。
「“Pleasant Animals”それがキーワードだ。SJは俺と同じ体質の奴ばかり。」
もう一度、ソンアは小さく頷いた。
ソンアには、ココに来た理由も言わないといけない気がして
「事故で行方不明になったメンバーを探し出す。それがここに来た理由だ。」
そう言いながら、決意を新たにした俺。
すると突然、ソンアが目を見開いた。
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koyuki(プロフ) - よーこさん» やっとです!(^^♪楽しみにしてくれてありがとうございます!これからも頑張ります(^^)/ (2016年6月18日 19時) (レス) id: 1916766084 (このIDを非表示/違反報告)
よーこ(プロフ) - やっと会えた~(T0T)更新いつも楽しみにしてます(*´∇`) (2016年6月18日 19時) (レス) id: 8020ec2b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:koyuki | 作成日時:2015年12月27日 14時