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Prologue ページ2

ここは山の頂上にある、古い大きな屋敷。

その中の一つ。

豪華な広い部屋で、大きな鏡の前に立ち、

念入りにファッションチェックをしているのは、銀髪の若い女性。

そのまわりには、下女と呼ばれる者たちが控えている。


「ハヤン、出かけるの?」


そこへ、漆黒の髪をなびかせ、優雅に歩いてきたのは、

銀髪の女性と瓜二つの若い女性。

その後ろには、腰の曲がった老婆が控えていた。

即座に頭を下げた下女たちは、その老婆の視線を受けると、

頭を下げたまま、静かにその場所から出て行った。


「だって、姉さま!こんなにワクワクさせる事、最近無かったでしょう?」

「サンアのところへ行く気ね?」

「もちろんよ!人間の匂いのする犬を連れた、獣の匂いのする人間よ?見に行かなくちゃ(^^♪」


姉さまと呼ばれた女性は、大きく溜息をついた。


「そういう姉さまだって、森へ行く気でしょう?その額の印!」


ハヤンが指をさした先には、炎をモチーフにしたような朱色の印があった。


「だって、見たことも無い動物が森の中に紛れ込んでるのよ?
 このコムジュ様が品定めするのは、当然でしょう?」

「澄ました顔して、本当はワクワクドキドキ!素直に笑ったらどう?」

「私に指図する気?ケンカなら買うわよ?」

「まさか!姉さまに喧嘩なんて売らないわ。」


ハヤンは、首をすくめると、「さて。」と言って腰に手を当てた。


「姉さま。サンアの宿まで乗せてってくれない?」

「その姿で行く気?」

「もちろん。今の世代の人間の服にしたのよ?これ、大変だったんだから!」

「今の世代でも、銀髪は居ないんじゃないかしら?」

「気に入ってるんだけどな〜。ま、ソンアを見てから考えるわ。ね、お願い!」

「通り道だし、仕方ないわね。」

「ありがとう、姉さま!だから大好きよ!」


ハヤンはコムジュに思い切り抱きついた。


「じゃ、行きましょうか。ばあや。留守を頼んだわよ!」


ばあやと呼ばれた老婆は、黙って頷き、

壁についてる大きな窓に念を送ると、窓がひとりでに大きく開いた。

すでに黒く豊かな九つの尻尾を揺らめかせる大きな狐になっているコムジュ。

その上にハヤンが飛び乗ると、開かれてる窓から飛び出して、

あっという間に見えなくなった。


残された老婆は、一人「ククク・・・・」と不気味に笑い、

念を再び送り、扉を閉めると、下女たちを大声で呼んだのだった。


「さあ、皆の者!宴の準備じゃ!」

1.1 美人さんと遭遇 ・・・カンイ→←【人物とグループ説明】



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koyuki(プロフ) - よーこさん» やっとです!(^^♪楽しみにしてくれてありがとうございます!これからも頑張ります(^^)/ (2016年6月18日 19時) (レス) id: 1916766084 (このIDを非表示/違反報告)
よーこ(プロフ) - やっと会えた~(T0T)更新いつも楽しみにしてます(*´∇`) (2016年6月18日 19時) (レス) id: 8020ec2b45 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:koyuki | 作成日時:2015年12月27日 14時

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