やっぱ、Pleasant Animals！～SJのゆ・く・え☆～ (ページ32)

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１６.1　モヤモヤ　・・・ハンヨンページ32

男１(姉さん！なんだって、こんな野郎の面倒を見てるんすか！？)

男２(そうっすよ！どこから来たのかもわからないような奴！)

女(私のする事に、いちゃもんつける気！？)

どこからか、男２人と女一人の話し声が聞こえる。

俺・・・どうしたんだけな・・・。

あ、そうだ。

バスから投げ出されたんだっけ。

俺は変身する気配を感じながら意識が遠のいたんだっけな。

うっすらと目を開けて見る。

薄暗くて良く見えないが、土の匂いがする事から、洞穴の中のようだとわかった。

身体のあちこちが痛むけど、少しなら動ける・・・か？

ゆっくりと目を動かして、周りの様子を伺うと、

少し離れたところにタヌキが３匹、顔を寄せ合っている。

何かが臭ってきて、鼻をヒクヒクさせてみた。

クンクン・・・・・・・くっせ～(-"-)

臭いの方向を見ると、俺のすぐそばに、枯れた草が散らばっている。

女(良いから、サッサと取って来なさいよ！)

男２(取って来るだけ無駄っすよ。)

男１(こいつ、本当に生きてんすか？)

女(当たり前でしょ！ちょっと弱ってるだけよ！！)

男１(これだけの怪我で、生きてるわけないじゃないっすか。)

男２(そうっすよ。もう二日目だってのにちっとも動きゃ・・・あっ！！)

男１(うあっ！)

女(何よ・・・ああっ！！)

驚いた声につられてそちらを見ると、タヌキたちが、こちらを向いて口を開けている。

自分の手を見てみると、見覚えのある、毛むくじゃらな腕と小さな黒い手。

毛並みは、あの３匹のタヌキと同じ色合い。

別に変なところは無いと思うけど・・・

なんだろう・・・この違和感。

ハッキリしない思考回路は、俺に考える余地を与えてくれない。

何か、重要な事を忘れている様な気がするけど・・・。

女(良かったわ！目が覚めたのね！)

そう言いながら、タヌキが１匹、俺の方へ近寄ってくる。

途中にあった乾いた臭い草を前足で器用に後ろへ避けて、

俺の傍までやって来たタヌキは、俺の鼻に自分の鼻をくっつけた。

何だ！？(＠_＠;)

驚いた俺の事など、気にも留めないタヌキは、

振り返って、他の２匹のタヌキに向かって叫んだ。

女(ほら！新しい薬草が必要だって、わかったでしょ！)

男たち((は、はい！))

２匹は慌てて走り去った。

残ったタヌキは、俺の身体にくっつくようにして横になった。

女(うふっ♪)

と聞こえたのは気のせい・・・だよな？(・_・)