やっぱ、Pleasant Animals！～SJのゆ・く・え☆～ (ページ27)

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１４.2　噂話　・・・リョウ君ページ27

翌朝。

目が覚めると、シオンヒョンの姿は無かった。

一人で森へ行ったんだ・・・。

僕はヒョンの懐から這い出ると、ウ～ン！と伸びをした。

ヒョンを見ると、まだ眠っているみたい。

僕もこの辺を探索しようかな。

何気に空を見上げると、何羽かの鳥が飛んでいて、

ふと昨日のカラスの事を思い出した。

ヒョンの一撃を喰らったカラスは、目覚めてすぐに飛び去った。

どんな経緯があろうと、こうして３人でいられるのは、

僕とシオンヒョンをヒチョルンヒョンのところに連れてきてくれたカラスのおかげ。

ちょっと可哀相な気もするけど、食べられちゃったら意味が無いもんね。

複雑な気持ちを抱えたまま、僕は川の方へ歩き出した。

どこか、僕やシオンヒョンでも水が飲める場所があれが良いけど。。。

草むらの中を、水の匂いを追って歩いていくと、

だんだん水の流れる音が聞こえてきた。

静かなショパンの調べの様にも聞こえる川の流れ。

時々、パシャパシャという音もする。

？・・・これって、もしかして！

僕はその音をめがけて走り出した。

水が打ち付ける音がするって事は、そこだけ土手が低くなっているかもしれない！

僕は、逸る心を抑えきれないまま、必死に走った。

しばらく走ると、背の高い草むらが途切れて、

目の前に、静かに流れる大きな川が姿を現した。

立ち止まって周りを見ると、

この場所は他の場所よりも少しだけ低くなっているみたいだった。

ゆっくりと川の傍まで歩いてみると、

土手沿いに、大きな石がいくつも並んでいて、

川の水は、その石の横をなぞる様に流れていた。

これって・・・人工的に作られたものだよ・・・ね？(@_@)

誰か、居るのかな？

僕は、その石の上に両手を乗せて、首を伸ばして水を舐めてみた。

うん！いける！

ここは川上のはずだから、湧水と同じなのかもしれない！

ココなら、シオンヒョンも安全に水が飲める！

僕は、大発見した事に満足して、その場を後にしようと振り返った。

(ちょっと！！あんた、誰よ！(-"-))

タ、タヌキだ！！(＠◇＠;)

(見慣れない子ね～。退きなさい！(-"-))

そう言って僕を睨むメスのタヌキは、そのまま僕の横を通り過ぎた。

僕は、そのタヌキを行方を目で追った。

あの石の上に両手を置いて呟いた。

(さて。どうやって運ぼう・・・)

運ぶ！？(＠_＠;)

もしや・・・水を！？

(何よ！文句あんの！(-"-))

凄む姿が怖くて、僕は思わず首を横に振った。