やっぱ、Pleasant Animals！～SJのゆ・く・え☆～ (ページ22)

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１２.1　寂しくて　・・・ドムヘページ22

薄暗い森の中を、僕はひとり、トボトボと歩く。

少しだけ風が吹いて、木がザワザワと音を立てた。

立ち止まって見上げると、木々の間から、月がぼんやり光っていた。

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昨日、僕は檻の中で目が覚めた。

檻は古い納屋らしき建物の隣に置かれていて、

少し離れた場所に、母屋と思われる古い大きな家が見えた。

後頭部がズキズキする。

でも、そんな事より、酷い怪我をしていたAの姿が見えないから心配で。

僕はとにかく母屋の方に向かって叫んだ。

ドムヘ「ガォー！ガァ～～～～～ォ！！(おーい！誰か～～～～～ぁ！)」

どれだけ騒いでいただろう？

しばらくしたら、男の人にお姫様抱っこされたAがやって来た。

ドムヘ「ウォフッ！ウォフッ！(A！A！)」

壁を背もたれにして座ったAは、明らかに手当てを受けた後。

良かった・・・。

ホッとして、また会えた事が嬉しくて、でも鉄格子越しなのが悲しかった。

Aは、僕が着ていたシャツの切れ端を見せた。

それを、連れてきてくれた男の人が、僕に渡してくれた。

そして、Aは弱弱しい声で、

守りきれなかった僕を責めず、逆にお礼を言ってくれた。

怪我のせいか、話してくれた言葉は少なかったけど、

Aの優しさがいっぱい感じられて、目が潤んでしまう。

僕は、渡された布きれを握りしめた。

この布きれが、僕とAを繋げてくれた気がしたから。

これがあれば、離れても繋がっていられる気がしたから。

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その日の夜。

男の人が、僕に「ご飯だぞ」と言って、カットした果物を持ってきた。

僕は、言葉の代わりに、感謝の気持ちをお辞儀で伝えた。

僕がむしゃむしゃと食べてる姿をジッと見つめていたその人は、

おもむろに、僕に話しかけてきた。

男「確かめたい事がある。俺が見た事が夢じゃないって。」

僕は、食べる手を止めて、顔を上げた。

まさか・・・変身を見られた！？(＠_＠;)

男「お前、Aさんの心臓の音を聞いてたよな？普通、野生動物はそんな事しないし、
　人間の言葉が分かるなんて、どこかで訓練を受けてたとしか思えない。違うか？」

なんだ、そっちか(^○^)♪

心臓の音は・・・YESだから頷いて。

その他の事は・・・NOだから頭を横に振って。

わかってくれた？と、首をかしげてみた。

男「(・_・)」

しばらく見つめ合ったあと、男の人はため息をついて、母屋へ戻って行った。

あれ・・・通じなかった？(?_?)