もしもの世界8 ページ10
『うぅん……ここ、どこかしら…？』
ここはレイリーの部屋で、私とレイリーが隣で寝てて何も着てないってことは……。
あ、ついに私処女卒業したのね。あんまり覚えてないけど←
でも、賭けは終わってなかったわね……。まあいっか。
……煙草吸ってもいいかしら。
まあ、許可を取ろうにもレイリーは寝てるし、ちょっとならいいわよね。
そう考え、私は服に入っていた煙草を取り出し、火を付ける。
ベッドに腰掛けて吸っていると、レイリーが起きたみたいだった。
『おはよう、レイリー』
「んん…？あぁ、Aか……。腰は大丈夫なのか？」
『ええ、平気よ。それより、ここで煙草吸っても大丈夫？』
「もう吸ってるじゃないか…」
『まあ、そうね。前は朝には吸わなかったんだけど。今は不老不死みたいだから、どれだけ体壊そうがすぐ治るし。前までは1日に２、3本吸う程度だったんだけど、吸う量が増えるかも』
「そうか。まあ、他も何も言わないだろうし、いいだろう。……本当に処女だったんだな」
『そうねぇ。だって、私は至って本気で付き合ってきたのに、すーぐお前の体目当てだったって言われちゃうんだもの。そりゃあ、そんな奴らには私の処女をくれてやる義理はないわよね』
そう言った後に私は小さな声でぽつりと呟いた。
『私は、本気の愛が欲しいだけなのに』
ひどいものね。と言って笑うと、レイリーは何とも言えない顔をしていた。
その顔が面白くて、ちょっと笑っちゃった。
『ねえ、そろそろみんな起きてくる頃だと思うわよ。……ほら。音が聞こえてきた』
「音？」
『私、耳がいいの。ああほら、誰か来た』
私がそう言った後、ドタドタと焦ったような足音が聞こえてきて、誰かが扉をバァン！と開けた。
「レイリー！！Aがいね、え……」
『あら。船長さん。おはよう』
「どうしたロジャー。何か問題でも起きたか？」
「いや、え？何でAが相棒の部屋に…？？」
『うふふふ』
今の私は上からシャツを羽織っているだけだ。
だから多分、彼に付けられた跡も見えていると思うのだけれど。
『鏡〜っと。あ、やっぱりあったわ』
首筋のところや鎖骨のところなど、他にも色々な場所に噛み跡があった。
「ま、マジか……」
ロジャーさんはびっくりしてる。ま、そりゃそうよね。
でも、その後ロジャーさんに色々と昨夜のことを聞かれたのはご愛嬌、ってことで。
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作者名：ケイ | 作成日時：2022年9月30日 1時
