トリップ？そんなの聞いてない！の、番外編 (ページ5)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:767 hit

もしもの世界3 ページ5

海賊について行ったけれど、わざわざ船に乗ってやるギリはない。
幸い、多少は動けるようになってるらしいから、ここにいる奴ら全員倒せばいい。
そう思って、私は隠し持っていた拳銃を取り出す。そして……

脳天に撃つ！！私を連行していた海賊たちは私が拳銃を隠し持っていたことに気がつかなかったみたいで、焦ってる。その焦りを、私は見逃さない。
トリップして早くなった足で海賊たちの間を縫うように移動して撃っていく。
バタバタと倒れる海賊たち。

「お前っ！！よくも！！くそっ」

とか言ったやつも眉間に一発。
やっと静かになった……。

ふぅ。と息を吐き、煙草に火をつける。
久しぶりに吸った気がする……煙草。こっちの世界に来てからは吸ってなかった。煙草は地球にいた時は吸ってた。これもまたストレスで。
ヘビースモーカーではないけど、愛煙家ではあったから。まあ、たまに吸ってた程度。

あ、そーいえばここ森か…都合いいなあ…

でも、どうやってこの死体たち片付けよ……絶対に見つかったらやばいでしょ。

なーんて感慨深げに死体の山の上に座って紫煙をくゆらせていたら、誰かの足音が聞こえてきた。
誰だろうか。こんな森の中に入ってくる物好きなんていたんだな。
と思って足音の方を見てみると、そこには……

『え……冥王、シルバーズ・レイリー？』

ワンピースの主人公、モンキー・D・ルフィに修行をつけていた人。
すっごく強い人じゃない。なんでこんなところに？？
そう思っていたら、案外近くに来ていたみたい。え、ちょっと待って？ルフィに修行つけた時より若い！金髪だ！！

『なんでこんなところに……』

「それは、こちらのセリフだ……。お嬢さんは何でここに？しかも、その下の屍たちはいったい……」

『……ふふふ。私に手を出そうとした海賊♡
あ、でももう息絶えてるわ！私が全員殺っちゃったから！』

もはや開き直ってそういうと、レイリーさんはちょっとびっくりした表情をしていた。
そりゃあそうよね。だってこんな華奢そうな女が海賊団一つを壊滅させたんだから。
しかも人を”初めて”殺したにもかかわらず、その死体の上で煙草を吸っているんだから。

そんな人見つけたら私だって驚くもの。
でも、どうしようかしら。流石に未来の海賊王の右腕には勝てないわ。
死ぬことはないけど……逃げられるかもわからないわね…。

とりあえず、時間稼ぎかしら。

そう思い、私はレイリーさんとまた、会話を始めた。