もしもの世界10 ページ12
「ここが、お前の部屋だ！！」
『へぇ〜。結構綺麗なのね。あんまり使ってなかったのかしら？』
「そうだな。ここは元倉庫みたいな感じだから、物が散らかってるかもしれん。ま、好きに使ってくれ」
『ありがとう。ロジャー。掃除して使うわ』
ロジャーに案内された部屋は、少しものがあったりするけれど、至って普通の部屋だった。
ベッドは使えるだろうから、とりあえず安眠の場所ができたことを喜ぶとしましょうか。
幸い、ベッド以外にもタンスや机はあったりしたから、買わなくて済んだ。
あとは、少し掃除をするだけだ。
掃除を始めて、数時間ほど経っただろうか。
掃除に没頭していた私が敵襲が来たと知ったのは、私の部屋に海賊が入ってきたからだった。
『ふぅ……ようやくひと段落かしら』
そう思い、煙草を取り出し火を付ける。
そして、少し休憩していると、突然扉が開いた音がして、誰かが入ってきた。
扉の方を見ると、この船のクルーではない男が何人か。
そいつらは私を見ると、下卑た笑みを浮かべてこう言った。
「お前、この船のクルーか？」
そんなことをなぜ答えなければならないのか。
必要性を感じなかったため、そのまま煙草をふかしていると、男たちは痺れを切らしたように銃を取り出し、私に突きつけて脅すように言う。
「おい女。質問に答えろ」
「答えなきゃ撃つぞ」
なかなかしつこいので、持っていた煙草を灰皿に擦り付け火を消し、余裕な態度でそいつらに言ってやる。
『ねぇ、
そうしたら、男たちは苛立ったように答えた。
「あぁ？何言ってんだ」
と。
なら……
『あら……？命は、
遠慮はいらないわ。
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作者名：ケイ | 作成日時：2022年9月30日 1時
