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story 23 ページ24



太宰は微笑み、肯く。

「異能力無効化の異能だ。君は織田作がマフィアとして拾ってきたんだろう?」

「さぞ優秀なんだろうねぇ」と、太宰は嵩を鋭い視線で見た。

「よぉし、試験(テスト)だ!多分織田作とやっても、私とやっても君は勝てない。
芥川君と戦うのが妥当だね!」

“芥川龍之介”

黒衣を操る異能で、かなり破壊的なものだ。

「芥川…嵩は叶うのか?」

「勝敗は分からないけど…死にはしないよ」

おちゃらけた笑顔を浮かべる太宰に、織田作は頭を抱え、ため息をついた。

.

「太宰さん…これは何の真似ですか」

ゲホゲホと咳き込み、口元を抑える芥川。

嵩はその姿を見つめ、大丈夫ですか と声を掛ける。

「貴様に心配などされなくても…!」

『ご、ごめんなさい』

少し離れた地面に足をつく嵩、芥川は嵩を鋭い瞳で睨み付ける。

その姿に少し怯えつつ、無理矢理口角を上げて「おてやわらかにおねがいします」と云った。

太宰は足を組み見守る。

芥川は黒衣を操り始めた、黒い獣が踊る様に動き出した。

嵩はカッターナイフで足を切り、血液を操る。


紐状になった細長い血液が芥川の動きを封じた。

だがそれを芥川の異能は喰い千切る。


黒衣に捕まる嵩、目を瞑り、死を覚悟した。



『……っ!』

必死に手を動かし、黒衣を血液が喰い千切る。太宰は目を見開き、笑った。


刀を投げるも、芥川は軽々避ける。

芥川に走りより、血液を巧みに操って動きを邪魔しながら短剣で攻撃を続ける。


芥川は必死だった、嵩1人に勝つ為に。


黒衣が巻き付き、大きな獣が嵩を呑み込もうとした、その時だった。




「そこ迄だ芥川君」

芥川の手を、太宰が掴んでいた。


「太宰さん…!しかし!」


「彼女は織田作が拾って来た子だからね、殺す訳にはいかない。姐さんの部下なんか向いているんじゃかいかな」


嵩は立ち上がり、芥川を見詰めた。


芥川も、嵩を見詰めた。



『凄いですね…!』


「何だ」


『芥川さん、凄い強いんだなぁと。あのままだったらパックリひと呑みにされてましたよ…』


苦笑する嵩に、芥川は目を見開く。


『宜しくお願いします、芥川先輩(、、)!』




「よ、宜しく…A」




辛い過去など、忘れて我武者らだった。





でも、悲惨な過去は脳裏に焼き付いて、いつの間にか、光に成りたいと望んでしまった。

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ありす(プロフ) - 蜥蜴さん» ありがとうございます!直哉さんと花圃ちゃんは個人的にもとても気に入っているキャラなので、好きと言っていただけて嬉しいです!!これからも頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します(><) (2017年8月10日 7時) (レス) id: 85385fe888 (このIDを非表示/違反報告)
蜥蜴 - 完結おめでとうございます!物凄い良い話ですね!すごく感動しました(´;Д;`)個人的に直哉さんと花圃ちゃんのキャラがが大好きです!これからも頑張ってください!! (2017年8月10日 5時) (レス) id: 6c6bafb637 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 蚊さん» ありがとうございます!いい話なんて…照れます、感動していただいて幸いです^ ^ (2017年7月31日 20時) (レス) id: 85385fe888 (このIDを非表示/違反報告)
- いい話ですね!!!感動しました!!完結おめでとうございます! (2017年7月31日 18時) (レス) id: 246313809f (このIDを非表示/違反報告)
杞乃葉(プロフ) - 完結おめでとうございます! (2017年7月27日 18時) (携帯から) (レス) id: 7b1e765a3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:矢澤ありす x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年4月21日 21時

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