今に見とけよ【鬼滅の刃】

胸の高鳴りと後悔の音 ページ34

善逸side

炭「ほ、放課後みんなが帰るまで待ってて貰えないか！」

という炭治郎の声が聞こえた
Aはどういう意味がわからないみたいだけど
俺にはすぐに分かる
だけど…アイツらカレカノだろ？
今更告白か？
まぁ気になるし
ちょっと待ってみることにするか

ー

Aside
ー「さよーなら」
というやる気のない挨拶とともに教室を出ていくみんな

10分も経たないうちに教室は私と炭治郎だけになった

すると炭治郎は
炭「あのさ」

と話しかけてくる

そんなに重要な要件なのか？
『うん？』

炭「俺…俺…。」
とモジモジし出す炭治郎

炭「ずっとAのことが好きだった！！！」

え？
いきなりの告白に戸惑う

炭「いつも隣で笑わせてくれてありがとう」
なに、なに、ドッキリですか？

炭「昨日流れでそういうことしたのは結構後悔してる。順番が間違ってた」

炭「だけどそれぐらい今はAの事が愛おしい。」

『…』

炭「これからは仮の彼氏じゃなくて、本当の彼氏にして欲しい。」

彼の精一杯の本気の告白に
私は『うん。』と返事をしていた

炭「あーもー。。。大好きだ。」
と言ってぎゅっと抱きしめられる

ドクドクと早く、うるさく心臓が音を立てる

私も今はすごく幸せ
その時だけはお互いふざけたりせずに

抱きしめあって相手の温もりを確かめた。

ー

善逸side

愛未に先に帰っておくように伝えて
俺は誰もいなくなった廊下で1人佇んでいた

教室には炭治郎とA
俺は耳がいいからこの距離からでも二人の会話は聞こえた

炭「あのさ」

『うん？』

炭「俺…俺…。」
モジモジしてる炭治郎
言うなら早く言えよ。

もう俺の負けはわかってんだからさ。

炭「ずっとAのことが好きだった！！！」
あー。言っちゃったな。

失敗すればいいのに。
なんて親友の恋にそんなことを思ってしまう。

俺最低だな。

何故か耳が炭治郎の声を受け付けなくて
代わりに涙がポロポロとこぼれる

あー俺ほんとバカ。
なんであの時気づけなかったんだろう。

『善逸ぅぅぅ！！好きぴぃぃぃ！！！！』
あの時の俺を見る純粋な瞳が
もう遠く離れてしまったように感じる。

俺はそんなカッコイイ男じゃないから
2人ともお幸せに
なんて言えない。

俺が幸せにしてやりたかった。

ふと目をやるとどちらからともなく抱きしめ合う2人の姿

胸が苦しい。
後悔の音が聞こえる

好きだ。大好きだ。

なんて

俺の切ない思いは
もう彼女には届かない＿＿＿＿。

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