残業終わりの憂鬱【sha】※ ページ31
※お手数ですが、苗字の設定もお願いします！
『最っ悪。』
思わず大きな溜息が口をついて漏れ出す。残業が終わりやっと帰れると思えば駅の改札前で定期を忘れた事に気付いたのだから。来た道を早足で急ぎ、無人の管理人室の前を通り過ぎて目的の職員室へと目指した。
職員室はまだ明かりがついていた。自分一人だと思って電気を消してきた筈だが....自分の他に職員が？自分の見落としだったのか？それとも.......
一瞬嫌な予感が頭をよぎったが、兎にも角にも早くお目当の物を取らなくては。これ以上帰宅の時刻を遅めたくない。そう思い意を決して扉を開ける。
『あれっ』
誰かいると思っていたが、其処には誰一人おらず閑散としていた。電気がついているのにおかしい。もしかして見廻りの人が付けたまま出て行った？？まあいいか。とにかく定期だ。
自分のデスクまで行くとお目当ての定期入れを発見。やっぱここにあったか。これからは学校を出る前にしっかり荷物確認しなくては。そう反省し、定期を手に持ち自分のデスクから離れようと振り返ると、突然 職員室の扉が開いた。
「あれ、A先生。まだ居たんすか？」
目の前に現れたのは昨年入ってきたまだまだ新米教師のシャオ先生だった。普段は眼鏡をかけ黄色いスーツの中にこれまた派手な縞々のTシャツを着た独特のセンスのある先生だが、生徒からの人気は凄く、また授業も分かりやすくて人気なんだとか。
『シャオ先生こそ。残業ですか？』
「まあ、そんな感じです。さっき職員室戻ってきたら電気が消えてたからもう誰も居ないのかと。」
『あ、電気消したの私です。此方こそ他の先生方は既に帰られたのかと思ってました。』
ふとシャオ先生のデスクを見ると、確かに彼の荷物が置かれている。私の確認不足か。これも反省しないと。
「そうなんだ。ところで、荷物持ってるって事はもう帰られるんですか？」
『ええ。というか忘れ物をして取りに来ただけなんです。』
これを。と持っていた定期を彼の前に掲げると、ああ、と納得したように笑った
「寂しくなるなー。俺、まだもう少し残ってるんですよね。」
『それは.....大変ですね。』
今は20時を少し過ぎたくらいだ。そういえば彼の最寄りは何処だったっけ。ここからそう遠くなかった筈だ。
「A先生の家って確かここから2、3駅でしたよね？」
『そうですそうです。』
「あのっ、もう少しだけここに居てくれませんか？」
『えっ、？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 228人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鬼雷 - 潮風悠さん» 受けて頂けるのですか！ありがとうございます！楽しみに待ってますね！ (2020年7月12日 0時) (
レス) id: 15f01a3427 (このIDを非表示/違反報告)
潮風悠(プロフ) - 鬼雷さん» なるほどなるほど、承知いたしました！リクエストありがとうございますー！ (2020年7月12日 0時) (レス) id: c6e60d7221 (このIDを非表示/違反報告)
鬼雷 - 夢主ちゃんがナンパかちかんされてknさんに助けてもらって夢主ちゃんがknさんのこと気になる……みたいなのっていけますか？纏まらない文てすみません！無理でしたら全然大丈夫です！ (2020年7月11日 23時) (レス) id: 15f01a3427 (このIDを非表示/違反報告)
鬼雷 - 潮風悠さん» めちゃめちゃわかります！リクエスト大丈夫なんですね！ではリクエストさせて頂きます！上に書きます！ (2020年7月11日 23時) (レス) id: 15f01a3427 (このIDを非表示/違反報告)
潮風悠(プロフ) - 鬼雷さん» リクエストはいつでも受け付けていますよ。お気軽にリクエストしちゃってください！ (2020年7月11日 14時) (レス) id: c6e60d7221 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悠 | 作成日時：2019年11月14日 23時
