【d!】琥珀のメシア【現在更新停止中】 (ページ9)

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７話ページ9

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誰かの声がする

すごく安心する、高くも低くもなく丁度良い、心地の良い声音

『.....んー、あと5分....』

「なーにがあと5分やっ！！早よ起きろ！」

突如轟いた声と共に布団を剥がされ冷気が身体に吹き付けた。そのお陰でばっちり目が覚めたAは勢い良く起き上がり、こう叫ぶ

『さっっっむっ！！！！』

その拍子に、額に衝撃が走った

『いたっ』

tn「ちょっ......マジで痛すぎやろっ！
お前のデコどんだけ硬いねん！！」

蹲る影に目線を向けると、そこにはバイト先の先輩であるトントンが居た

『え、せ、先輩！？何で先輩が！？
というかここ何処...？』

tn「頭突きかましたクセにまだ寝ぼけてんのか？ええから早よ起きなさい。もうすぐ朝食の時間やから準備終わったら食堂に来いよ」

トントンはそう言い残し部屋を出て行った

あの人は本当に先輩なのか、Aは僅かな疑問を持った。

それは、彼が見たことも無い珍しい服を着ていたからだ。

『ん？ちょっと待て』

Aは一つ、重大な事に気がつく。

『食堂って何処ですか先輩.....』

数分後

クローゼットの中のハンガーにかけられた不思議な服を着て、取り敢えずは身支度を終え部屋を出たAはしかし目的地が何処にあるのか分からず突っ立っていた

『(というか、一体全体どういうこと....何がどうなってんの.....)』

私はどうしてこんな場所にいるんだ？？

辺りを見回しても目に映る光景は全く見覚えのないものだった。立派な造りをした豪華でセンスのある装飾品や壁紙。床に敷かれた絨毯は荘厳な雰囲気を醸し出している。ない頭で考えるにここはお城か何かだと見受ける。しかしどうして自分はここにいるのか、自分の置かれた状況をイマイチしっかりと理解できていないAは1人頭を抱えていた

そんなAの元へ1人の人物が声をかける

zm「Aやん、おはよう。こんなところで何突っ立ってんの？はよ朝飯食いに行こうや」