【AtR】こんにちは、暗黒卿【96nk】 (ページ11)

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棗「ここの研究所で働いている人たちは
　所謂、社会不適合者なの。
　もちろんわしも。」

　『社会不適合者…。』

棗「もちろん例外の人もいるんだよ？
　でも殆どの人がそうだから…」

棗「わしとまふくんは同じ孤児院の出身でさ。
　高校を卒業すると同時に孤児院から追い出されちゃって
　大学に行けるお金なんて持っとるはずない。
　奨学金を借りたとしても学力が足りないから進学できない。
　そんなわしたちには就職という選択肢しかなかったんよ。」

棗「でも世の中、そう甘いもんじゃなくて
　孤児院出身ってだけでどこの会社も毛嫌いして
　採用してくれる会社は1社もなかった。」

棗「そんな時に此処を見つけたの。
　この研究所はちょっと変わっててさ、
　採用基準が”愛に飢えている人”なんだよね…」

　『愛に飢えている…』

棗「そう、愛に飢えている人なんてなかなかいないからさ
　この研究所には社会不適合者の人達が集まっちゃうって訳よ」

棗「で、さっき話していた例外っていうのが
　彼方さんみたいな人達の事で、
　ここの従業員の1割にも満たないくらい少ないの」

棗「その人達は”特別採用試験”を受けるの」

　『特別採用試験…』

棗「その人達はリーダー性があるのか見られるらしいよ
　まあ社会不適合者だけじゃ研究所はやっていけないからさ〜」

ねぇ、棗

そんな悲しそうな顔で笑わないでよ＿＿