Dal _168 ページ18
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｢ジニヒョン｣。そう言って俺に遠慮がちに抱きついてくるAは、相変わらずの寂しがり屋が発動された。兵役期間は確かに2年近くではあるけど、幾ら韓国国籍のAでも、元々は日本国籍で、日本生まれの日本育ち。だからAには兵役の義務は降りなかった。
何か、そう言う性格の一部が変わらずそこにあるのは、なんとなくいいなって思う。
何年も一緒にいれば、見える体の体格や見えない性格が各々変化してる部分はあるけど、皆変わらない性格の部分は顕在的で、それをひしひしと感じてしまえば、俺まで寂しくなってくる。
JN「ヤー、一昔前迄は夏也夏也だったのに、
今じゃ俺に変わったのかー？笑」
「皆の兵役を送り出す俺の気持ちの表れです」
JN「俺よりも小さかったのに、俺よりも高くなって
なのに俺よりも華奢だから、ちゃんとご飯は食べるんだよ？
友達でも、家族でも、誰でもいいから
俺が戻ってきた時、不健康そうな顔と体してたら
また病院に連れてくからな？分かった？」
「ん、はーい」
うりうりと、寒さで少し赤らんだ頬を触れば、幼い練習生の時のAが、何となく思い浮かぶ。
決してご飯食べない訳じゃないし、病院に無理やりにでも連れて行ったのも、それが理由と言う訳じゃない。それでも異常なまでに病院嫌いのAを、お手上げの状態の別のマネヒョンの代わりに連れて行った。
動物病院も苦手だから、病院がつくものなら何だって嫌いな事が、その時判明した。
JN「病院嫌いもその時治ってればいいんだけどなぁ…」
「行きませんよ」
JN「じゃ行かない努力をしなさい。
知ってるんだからな？経過通院してないのも、
薬を受け取りに行ってないのも」
「病院も薬も嫌い」
JM「んふ笑ドラッグシンガーって言われてるのにね笑」
JN「ホントだよ。当の本人は薬嫌いなのに笑」
「俺の声が万能薬ならそれはそれでいいです」
JN「依存性の高いって意味だからね？」
あ、不貞腐れた。ブツブツ言って俺の肩に頭グリグリしだした笑もうこの子は本当に…笑
普段カメラの前じゃ、俺達が向かってきてるけど、カメラが捕らえてないだけで、Aはそこそこ俺たちにスルスルと甘えてる。
そうやって、色んな人に甘える事も出来たらいいけど…なんて思っても、結局の所そう言うのはメンバー間だけにする事の方が、俺的にはやっぱりいいかな。
「ジニヒョン」
JN「ん？」
「行ってらっしゃい」
JN「行ってくるね。
あ、帰ったらおじいちゃん達に会わせてね」
「うん笑」
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作者名：RIKU
| 作成日時：2022年8月16日 15時
