Dal 4 (ページ11)

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思えば一目惚れなのかもしれない程、今でも心酔してる気持ちがある。

韓国でのオーディションを勝ち取ったあの日、カメラが回ってない時に話した恋バナみたいなのを、今でも思い出す。

デビューしたら、誰に会いたいだとか、誰と話したいだとか。後はその間でコラボするなら誰としたいだとか。そんな話をしたり、誰のファンなのか、誰が推しとか。そんな話をした。

アイドルの歴で言えば、皆よりも上なはずなのに、それでも練習生であることが勿体ない程、自分よりも遥かに出来上がってる歌唱力だったり、表現力の高さだったりが色んな刺激と共に、悔しくて堪らなかった。

でも、その歌声を聞けば聞くほど、存在を認知すればするほど、この人と同じ場所に立って、コラボもしたいし話もしたいし会ってみたかった。

オーディションを勝ち抜いてデビューをしても、その人を見る事は一向に叶えてはいないし、同じ事務所に所属してる今でも、叶う日は見えてすらいない。

こんなのは、いちファンと同じ事であるのは確か

生で聴いてみたいし、生で会いたいって言う、自己中心的な欲求が募りに募っていく一方しかない。

ここには、本当に凄い人ばかりしかいない

幾らアイドルとしての遍歴が上だとしても、事務所が変わればそれはまた0から同じ。ましてや期間が終わって、他のグループでデビューを果たせばそれもまた然り。

会えるかなってずーっと思ってた

聞けるかなって、ずーっと待ち望んでいた

ただそれだけ。されどそれ以上に彼を好きになっていた

ﾖﾝｼﾞｭﾝ「あ、こんにちは」

ｻｸﾗ「あ、こんにちは、ヨンジュン先輩。

…あの、誰か使ってますか？」

ﾖﾝｼﾞｭﾝ「Aヒョンが使ってますよ」

ｻｸﾗ「え」

あ、やぱい、そう思った時には、韓国人特有な綺麗な三白眼の瞳が、綺麗な横顔から覗いた。

ドアの横で寄り掛かってスマホを触っていたヨンジュン先輩が出す雰囲気は、何処と無くさっきとは違って、近寄り難い雰囲気を出してるのがよく分かる。

それでいて、Dal先輩にも近寄らせさせない様な、そんな雰囲気を出されてしまえば、心の底から怖気ずいてしまう。

ﾖﾝｼﾞｭﾝ「練習、行かなくていいんですか？」

ｻｸﾗ「え、あ…えと、」

ﾖﾝｼﾞｭﾝ「ヒョンに関わろうとかしてます？」

ｻｸﾗ「へ、」

ﾖﾝｼﾞｭﾝ「関わって何がしたいのか分からないですけど、
男女のそう言うのに敏感な世の中なので、

今の所は辞めておいた方がいいですよ」

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