ピアノ ページ22
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編曲にそれなりにキリが着いた頃
ヘッドホンを取れば
聴こえてくるのはピアノの音
鍵盤が一定に鳴って
1つずつポーンっと音が鳴り響いてる
ﾕﾝｷﾞ「A？」
「ふふㅎㅎ」
ﾕﾝｷﾞ「ふっㅋㅋ」
「お仕事はいいの？」
ﾕﾝｷﾞ「もう大分キリが着いたからいい」
「邪魔しちゃった？」
ﾕﾝｷﾞ「いや、大丈夫」
細い指が一つ一つ鍵盤に触れていく
その後を追う様に
俺も一つ一つズレた音が重なって
少しだけ面白い
適当に押していく音同士がぶつかってる感じ
ﾕﾝｷﾞ「ピアノ弾いてよ」
「えーやだ」
ﾕﾝｷﾞ「何でだよㅋㅋ」
「ふふㅎㅎ
ユンギが弾いてよ」
ﾕﾝｷﾞ「いやだ」
「私はユンギのピアノが聞きたいなー」
ﾕﾝｷﾞ「俺はAのピアノが聞きたいなー」
「真似しないでよㅎㅎ」
ﾕﾝｷﾞ「ㅋㅋㅋㅋ」
椅子に座ったAの後ろで
髪の毛を弄り出せばピアノを奏でるA
音が楽しそうで
Aも楽しそうに弾いて
そんなAを見て俺も楽しく思う
「弾きにくいよーㅎㅎ」
ﾕﾝｷﾞ「ほら頑張って弾いてㅋㅋ」
「だから弾きにくいㅎㅎ」
ﾕﾝｷﾞ「まぁまぁまぁㅋㅋ」
「ゆんちゃん」
ﾕﾝｷﾞ「ヤーㅋㅋ」
「ふふㅎㅎ」
後ろから抱きしめれば
｢弾きにくい｣と言い乍も上手に弾く
AもAで満更でもなさそうだし
それでも楽しく弾いてるもんだからいいだろ
だけどその後ろから手を握れば
ピタリと止んだピアノの音
そのまま指を絡めればぎゅっと可愛く握る
「折角弾いてたのになー」
ﾕﾝｷﾞ「うん、聞いてた」
「誰かさんの所為で止まっちゃった」
ﾕﾝｷﾞ「うんㅋㅋ」
「もうㅎㅎ」
ﾕﾝｷﾞ「ㅋㅋㅋㅋ」
「ゆんぎも弾く？」
ﾕﾝｷﾞ「んー、Aのが聞きたい」
「でも手は離してくれないのねㅎㅎ」
ﾕﾝｷﾞ「離したくない」
「離さないと弾けないよー」
ﾕﾝｷﾞ「やだ」
「ゆんちゃん」
ﾕﾝｷﾞ「違う」
「ゆーちゃん」
ﾕﾝｷﾞ「違う」
「ゆんぎ」
ﾕﾝｷﾞ「なーに」
「ふふㅎㅎ」
ﾕﾝｷﾞ「A」
「んっ」
#ある日の昼下がり
#君の弾くピアノが好き
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作者名：RIKU
| 作成日時：2016年4月24日 16時
