欠けた爪 ページ12
･
ﾕﾝｷﾞ「いってｯｯ」
指を見れば爪が欠けた。
地味に痛いから最悪で
もっと最悪な時は血も出る。
今日はそのもっと最悪な方
「どーかした？」
ﾕﾝｷﾞ「爪が欠けた」
「あらら、血も出てる」
ﾕﾝｷﾞ「うん」
「痛そう」
ﾕﾝｷﾞ「痛い」
他人事かのように言って
救急箱の絆創膏と消毒液
そして俺は爪切りを持ってソファに掛ける
「凄いねぇ、スパーンって切れてる」
ﾕﾝｷﾞ「感心しないでー…」
「ごめんねー」
この緩さにも慣れた
長年の付き合いという物は凄いものだ
ﾕﾝｷﾞ「染みた」
「まぁしょうがないよ
爪切り貸して」
ﾕﾝｷﾞ「ん」
慣れた手つきで欠けた爪を整えて
気になる角とかが無くなった
なんて言うか
子どもの頃に爪を切ってもらった事を思い出す
まだ自分で爪が切れなくて
母親がやってくれたりはたまた父親だったり
そんな事を思い出す
「はい、もう大丈夫」
ﾕﾝｷﾞ「ありがとう」
「いいえ」
ﾕﾝｷﾞ「何で絆創膏に絵が書いてあんの」
「んー、虚しかったから描いてみた」
ﾕﾝｷﾞ「ふっㅋㅋ」
「えへへㅎㅎ」
少しだけ血の染みた絆創膏に
ニコニコと笑った絵が書いてある
それで割と長かったんだと思えば
少しだけ
少しだけだけど
俺の彼女は俺の事を
小さい子かなにか勘違いしてそう…
「真似して？」
ﾕﾝｷﾞ「……」
「ふふㅎㅎ可愛い」
ﾕﾝｷﾞ「A真似してみて」
「わーっ！」
可愛すぎた…
なので誰にも見せられません。
「んっ」
ﾕﾝｷﾞ「その顔は反則です」
「ゆんぎも反則です」
ﾕﾝｷﾞ「……ごめんなさいは？」
「どうして？」
ﾕﾝｷﾞ「笑顔が素敵すぎの罪で
罰則俺に抱きしめられててください」
「わー
じゃあねー…
笑顔が魅力的すぎの罪で
罰則私を抱きしめてください」
ﾕﾝｷﾞ「参りました」
「あはㅎㅎ」
#罪すぎる笑顔の破壊力
#可愛すぎた
#魅力的すぎた
#そんな話
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作者名：RIKU
| 作成日時：2016年4月24日 16時
