♯04 行動開始 ページ6
「な…ッ」
「俺たちも対象と同じ潜在犯だ。ドミネーターは作動する」
正確に言うのであれば…私を除いた執行官‥ですけどね。
「……あー…紹介が遅れたな。悪いが霧原の嬢ちゃん、軽く俺たちの自己紹介をしといてくれないか。ちょいと装備の確認をしときたい」
「分かりました。まず先程の執行官ですが、彼は狡噛慎也さん。偶に勝手な行動をしますがとても頼りなる方です。次に今、装備の確認をしているのが征陸智己さん。公安局一課の中では一番年配の方で何かと面倒を見てくれる優しい方です。最後に私、霧原一夜ですが…今は特に何かを言うつもりはありません。ただ…常守監視官と仲良く出来たらなと思います♪」
「ご苦労さん。それじゃ宜しく頼むよお嬢さん」
「あ…はい」
少し馴れ馴れしかっただろうか？
常守監視官の反応が微妙だ。
「さて、それじゃ行くかね。あいつを放っとくわけにもいかんしな」
「そうですね。早く後を追いましょう」
それから数分私たちは廃棄区画の中を捜索していた。
姿が見えない狡噛さんを心配してだろうか。
常守監視官が呟く。
「狡噛さんどこ行っちゃったんでしょう…」
常森監視官の声が大きかったのか、智己さんが声を潜めて軽めに注意する。
(シーーー…奥を見てくる。あんたは先に進め。霧原の嬢ちゃんはお嬢さんの後ろにつけ)
この会話だけを見るとどちらが上司か分かりませんね。
それから少し歩くと常守監視官が少し異常な反応で店の中で寝ていた方にドミネーターを向けた。
大倉信夫なのだろうか？
気になった私はその方にドミネーターを向けてみたが…
『犯罪係数アンダー60。執行対象ではありません。トリガーをロックします』
人違い…のようだ。
「あの…どうかしましたか常森監視官？」
「…いえ…」
「お嬢ちゃんの噂は聞いてるぜ。訓練所じゃ首席だったそうじゃないか」
現場の空気に耐えかねたのか智己さんが常守監視官に話を始める。
「えぇまぁ…」
「老婆心で言っとくが…あそこで教わった事は全部忘れた方がいい。現場じゃ何の役にも立たんよ」
「そんな…」
「理不尽だと思うかい？ところがな、そもそも俺たちの仕事ってのは─────」
智己さんのこういう話は妙に重みがある。
元刑事だったからこその貫録だろうか？
執行官の私の立場からしても心に残るものが多い。
「───まぁ覚悟だけはしておくんだな」
「私は──」
ジジッ
常守監視官が何かを言おうとした時誰かから連絡が入った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明里香(プロフ) - 34話、常森じゃなくて、常守です。 (2022年10月19日 6時) (携帯から) (
レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 33話、変わりにじゃなくて、代わりにです。 (2022年10月19日 6時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 30話、爆死じゃありません。ライターによる引火が原因なら焼死です。 (2022年10月18日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 29話、常森じゃなくて、常守です。 (2022年10月18日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 27話、常森じゃなくて、常守です。2箇所もあります。 (2022年10月18日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シロリス | 作成日時：2013年3月17日 22時
