♯21 混乱 ページ24
「ギノさん、皆、これ」
そう言って秀星さんが私達に渡したのはドミネーターだった。
…使うことがないことを祈ろう。
「六合塚、この中に湖里真希が居るんだな?」
「間違いありません」
「なら‥お前ら、扉から離れろ。少し荒っぽいが扉をドローンに破壊させる」
…荒っぽ過ぎないですか?
それ。
宜野座監視官がそう指示をすると透明になっていたのだろう。
後ろから一体のドローンが出てきて扉の爆破作業を開始した。
「よし…3、2、1で飛び込むぞ…」
全員何も言わず首を縦に振った。
「3…2‥1‥Go!」
その合図と同時に扉の破壊、室内への突入が実行された。
部屋の奥には怯えた姿の真希さんが。
「湖里真希、何故君は逃亡などした?」
「駄目‥[planet]は開発しちゃいけない…あの男は…死んで当然…」
若干の錯乱状態にあるのだろうか?
此方の呼び掛けに応答がない。
「君が柿原道真を殺したのか?」
「私が殺した…?私じゃないわ。違う!私が殺した!折角偽装工作もしたのにばれちゃった‥なのに私は殺してなんかないのに…どうして‥こんな…」
言っている事が滅茶苦茶だ。
早いところ確保した方がいいだろう。
「宜野座監視官」
「あぁ」
宜野座監視官も分かっていたのか、私が呼び掛けた後真希さんにドミネーターを向けた。
しかし…
「なっ…!?」
どうしたのだろうか。
少し気になって私も彼女をドミネーターを向けてみたら…
『犯罪計数アンダー20。トリガーをロックします』
ここまで取り乱していてこの犯罪計数はありえない。
ドミネーターが駄目なら手錠をかけて保護するしかないだろう。
そう考えていると宜野座監視官はすでに真希さんへ向かっていた。
「湖里真希、君を重要参考人として公安局へ連行する」
「い、嫌…こないで…私が何を…!」
構わず進む宜野座監視官。
「来ないでよ…来るな……来るなって言ってるでしょぉぉぉおおぉ?」
真希さんが大きく叫んだ後、宜野座監視官に向けられたのは…
今では珍しい旧世代のドミネーターの代替品。
拳銃だった。
パァンと乾いた音が部屋に響いた後、宜野座監視官はその場に倒れ込んだ。
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明里香(プロフ) - 34話、常森じゃなくて、常守です。 (2022年10月19日 6時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 33話、変わりにじゃなくて、代わりにです。 (2022年10月19日 6時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 30話、爆死じゃありません。ライターによる引火が原因なら焼死です。 (2022年10月18日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 29話、常森じゃなくて、常守です。 (2022年10月18日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 27話、常森じゃなくて、常守です。2箇所もあります。 (2022年10月18日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シロリス | 作成日時:2013年3月17日 22時