『PSYCHO-PASS』シビュラに見放された執行官

♯14　データ ページ17

「…邪魔が入りました。それでは社員のPHYCHO-PASS履歴のデータをお預かりします」

「此方が履歴になります」

元々話は通っていたのだろう。

彼女のポケットからすぐにメモリーカードがでてきた。

「ギノさん…‥」

声がした方を見てみると縢さんがどうにか立て直していた。

それでもまだ辛そうだが。

「オレは犯人が許せません…早く現場へ行って早急に事件を解決させましょう…！」

声が小さいながらもその言葉には覇気が宿っていた。

…いや、覇気と言うよりは怨念に近いか。

「当たり前だ。それでは現場を見せて頂きます」

「分かりました」

そう言って案内されたのはとても広い倉庫だった。

「ここは…？」

「開発したデータの一部のメモリや開発中止になったゲームの基盤。その他取り除かれたバグなどが保管されている場所です」

見ると棚には、[このバグ危険！絶対に使うな！]とか、[開発中プログラムY]など何のことやらさっぱりの事が表示されている物で一杯だった。

「遺体の検死データは？」

「これです」

「六合塚、先程のPHYCHO-PASS履歴と検死データを唐之杜へ送れ。データがどこかで改ざんされてないかもちゃんと確認するよう言っておけ」

「分かりました」

弥生さんにデータが渡されるや否や早急に処理を終わらせてしまった。

…流石に慣れている。

「これから遺体の状況をホログラムで再現しますが、愉快な見せ物ではない。席を外してもらっても結構なので」

「大丈夫です」

「……………」

宜野座監視官がドローンにデータを入れると害者のホログラムが展開された。

…それにしてもいつの間にドローンがついて来ていたのだろうか。

全く気づかなかった。

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