第21話 ページ22
誰も起きていない、真夜中。
俺は、周りに人がいないのを確認して碧珠の部屋に入った。その奥で眠っているのは、愛しいだけじゃ足りない俺だけのお嫁さん。
そう、俺だけの。
この言葉に優越感を感じつつ、碧珠を起こさないように枕元に座る。
碧珠はすやすやと寝ていて、無防備な顔を晒している。
いつか、この顔を俺だけの色に染めてｰｰｰｰｰｰ俺だけを見ていればいい。俺がいないと生きていけない程にして、いつでも呼ぶ名前は俺。
と言うか、もういっそ俺が隣にいないだけで泣いちゃう子にでもなってしまえばいいのに。
そうだ。それがいい。と心の中で言いつつ、碧珠の髪に触れる。
少し冷たく、ふわふわした真っ白な髪の毛が俺の指先からさらさらと滑り落ちる。
綺麗。可愛い。愛してる。ずっと一緒。
いつから俺はこんなに狂ってしまったのだろう、なんて愚問だ。
答えはそう。一生愛し抜くって決めた子が此処にいるから。俺の胸の中にいるから。
碧珠が誰かと話すたび、激情にかられて碧珠と話したやつを殺してしまいたくなる。例えそれが碧珠の大切な人であっても。
碧珠は俺がいればいいでしょ？
例えそれが、俺の臣下だとしても。
今1番仲がいいのは三成だっけ？
…三成に目移りなんかしたら、あんたの事斬っちゃうよ？
そしたら俺も死ぬかもしれないけど。
なんて言いながら、俺は碧珠の頬に触れる。
じんわりと熱をもったそれは、俺の尖った心を癒やす様。ああ、癒やされる。
(愛してるって実際には言えないんだよな。恥ずかしい…って、俺いままで言えなかったことなんて無かったはずなのに…)
それを思い出して、相当惚れてるな、と思った。碧珠の顔を見ると、未だにすやすやと眠っている。
ここに通い始めて何日だろう。とか思いながら、いつもしている碧珠の唇にそっと口付けをした。
ちゅ、と音がする。一回やるたびにもっと、という欲が出てしまい、何度もしていると碧珠の声が聞こえた。
『ん……ぅ』
「〜！」
(やばい、我慢できない。)
そう思いつつ、これ以上やったら起きてしまいそうで怖いと思い、最後の一回をする。
(愛してる………ずっと、一緒)
最後に碧珠の頭を撫でてから、部屋に戻って自分の部屋で寝た。
帰った後は煩悩ばっかの自分に悩まされた。
数ヶ月後にこんなに愛してたからこそ起きた悲劇は、俺の自業自得なんじゃないか。
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マスラ - 初めまして！とても面白いです！続き楽しみにしています。更新頑張ってください！(*^_^*) (2019年2月9日 17時) (
レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
奏琉斗 哀 - コメントありがとうございます。そうですよね、秀吉、私も好きです^^* (2018年10月20日 18時) (レス) id: ddcd85e1ba (このIDを非表示/違反報告)
奏琉斗 哀 - ニャン武士(^･x･^)さん» ありがとうございます。遅くなりますが、この後投稿させていただきます。 (2018年10月20日 18時) (レス) id: ddcd85e1ba (このIDを非表示/違反報告)
沖田総司 - キャー秀吉可愛い！ (2018年10月17日 23時) (レス) id: 61bbaa65c6 (このIDを非表示/違反報告)
ニャン武士(^･x･^) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年10月11日 2時) (レス) id: 3f82ed1d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏琉斗 哀 | 作成日時：2018年9月22日 21時
