【 2021.6.4 更新】 Move The World ～ RMPG short stories ～ (ページ8)

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◆ ７ ◆ intense／T.GOTO ページ8

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「……………ッ⁉⁉⁉」

脇腹の上から、いきなりの重みがかかり………目が覚めた。

原因は…………………振り返らなくても、分かる。

「拓磨………」

鍛え抜かれた、筋肉ビッシリの拓磨の右足。

全く……………(苦笑)

一体………どうしたら、こんな寝相になるのか。

本気で、知りたいと思う。(笑)

「………ん……………」

やっと、お目覚めですか。(苦笑)

「……………え………え、えっ⁉ あぁっ⁉ A⁉ ゴメンっ！痛かった⁉ 大丈夫⁉」

状況を把握した拓磨は、文字通り………飛び起きて、全力土下座した。

「ほん……っとに、ゴメン！」

「………大丈夫。ちょっと、息止まったけど。」

「えっ⁉ マジで⁉ 息止まったの⁉」

「一瞬、ね。」

「えぇっ⁉⁉ もう………ホンマに……何やってんねん、俺……………」

……………流石に、ちょっと可哀想かな。(苦笑)

「大丈夫。ほら、この通り。………ね？」

「ホンマに？」

「うん。」

「無理してない？」

「してない。」

やっと……………拓磨の硬い表情が、緩んだ。

「本当………ごめんなさい。」

改めて、土下座する拓磨。

がっしりしてる体が、いつもより………一回りも二回りも、小さく見える。

「一緒に寝るの………やめた方が、いいよね。」

俯いたまま呟いた、拓磨の言葉に……驚く。

「えっ…」

「だって、こんなんじゃ……いつか絶対、Aに怪我させるもん。」

「拓磨…」

「俺…イヤだよ。大事なAに、俺のせいで怪我させるの。マジ、絶対イヤだ。」

顔を上げた拓磨の、真剣な両瞳が……私を見つめる。

「分かった。じゃあ…今夜、試してみよっか。」

拓磨の心遣いを、断ることは出来なくて…その日の夜、私はソファーで寝る事にした。

拓磨は、自分がソファーで寝ると言って、中々譲らなかったけど…私が絶対に折れない事が分かって、渋々了承してくれた。

・

その夜の、リビング。

夜中に、ふと目が覚めると…

ソファーの側で、毛布にくるまって眠る拓磨に気づいて驚き、強く揺すって起こしたら………

「ごめん。やっぱり、Aがおらんと寝れんかった……」

淋しげな両瞳で私を見つめる、拓磨がいた。

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