７７歩 ページ30
時間は結構遡る。
「だから、お前しかいねェっつってんだよ!!」
場所は食堂である。
「何でそうなんだ！」
言い返すのはエース。
「じゃぁ、何だ！この不自然な程の肉の減り様!!」
そう言ってサッチが指差す空っぽになった皿。その上にはかつて肉が乗っていた。
この犯人候補ナンバーワン......そう、エースである。
「知るか!!おれはやってねェぞ!!」
「二度とこんな事がねェように、お前に黒電伝虫付けさせて貰うぜ。」
サッチが盗聴用電伝虫をどこから持ってきたのか、手の平に乗せて差し出した。
「上等じゃねェか。絶対おれじゃねェからな!!」
「おれも正直どうでもいいが、今お前に言い負かされるのが気に食わねェだけだ！」
「二人ともやめろい……。」
...
しばらくたち。
「……こんなん付けてても意味ねェじゃねェか。」
そういって、エースの手首から黒電伝虫が離れたのは、
一週間程前である。
...
そして時間は戻る。
「Aが笑った...、だと...!?」
「リア長！サッチ隊長が倒れました!!」
「ほっときなさい!!」
「!?ほっとくのかよい!?」
「お前らうるせェぞ...。」
とある部屋というのは、
＿＿＿船長室である。
「あぁ！もう！何であんたは盗聴用なのよ!?」
「あ、ちょっとリア長！気絶してるのに全力でしばかないでください!!」
サッチのリーゼントはいまや無残な姿になっていた。
Aが引っ張られていったとリアに報告したノエル。
ナンパしようと傍を通ったサッチがそれを耳にし、マルコに報告。
そんなワケで、「おれ、盗聴用仕掛けてる!!」と言ったサッチ。
ナイス!!とリアとノエル。呆れるマルコ。
聞いてみてサッチはもらい泣き、リアもノエルもハンカチを手に目におしつける事態となった。
しかしエースの「笑ったな」発言により、船長室はワイワイガヤガヤ。
一体自分達が何をしたいのか彼らにも分かっていない。
「オヤジ！だって考えてもみろ!!あの、Aが笑ったんだぞ!!」
がばっと復活を遂げたサッチが船長に呼びかける。
「ちょっと、待って……!!想像しただけで、胸が故障しそう...!!」
「故障してるのはてめェの頭だよい。」
「こりゃァ宴じゃァァア!!!早速船員に……、」
握りこぶしを作り、立ち上がるサッチ。
「お前ら、この部屋から出るんじゃねェ……。」
ため息を吐いた、船長と一番隊隊長であった。
ラッキーアイテム
革ベルト
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伊東 灯 - ナースさん達とのやり取りが一番好きかも← (2017年1月30日 16時) (
レス) id: f526fe80d2 (このIDを非表示/違反報告)
(<●>д<●> ) - 面白いです！ 原作に沿って男キャラの、『俺』が「おれ」になっていて嬉しかったですw (2015年11月29日 16時) (レス) id: 3e3180481b (このIDを非表示/違反報告)
マイ - 91歩目がすごく感動しました！ (2014年8月17日 0時) (レス) id: 7eeceb7cb5 (このIDを非表示/違反報告)
みなっち - 恋愛系がんっばってなのだ (2012年3月13日 18時) (レス) id: f5e43b651c (このIDを非表示/違反報告)
ピコ - とっても楽しみです♪ (2012年3月12日 18時) (レス) id: 5ee57061a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kanae | 作成日時：2011年10月31日 9時
