６１歩 ページ14
それは食堂での出来事。
食事の途中に寝るエースも、サッチの突然の試食も。
寝るエースにツッコまないマルコも、仲良くなれたノエル(呼び捨てにしてって言われた)も、
少しずつ慣れてきたときだった。
その時一緒に食べていたのは
エースとマルコとサッチ、ノエルとリアさん。
私の言葉に一瞬だけ回りの空気が一度下がった気がした。
周りの騒ぎ声が一瞬だけ静まり返った感じもした。
沈黙３秒間。
「……………お前何言ってんだ？」
エースが唖然とする。
「……。」
マルコが静止する。
「やめろ！やめとけ！今すぐその考えを断ち切れ！」
サッチが悶える。
「戦いたいの!?戦いたいの!?A！」
ノエルが叫ぶ。
「戦いたいなら、そこらへんの船員サンドバッグにしてあげましょうか？」
……最後にリアさんから怖い言葉が聞こえたけどそこはスルー。
「？ど、どういう意味？」
「つまりだな、隊員ってのは戦闘員なんだ。」
エースが説明してくれる。
「まあ、女の場合はほとんどあたしの隊に入るのが普通。」
「リア長、こう見えて医学を教えるのはすっごい上手なのよ。」
リアさんとノエルみたいな女の人はナースの隊か……。
「おれや、マルコの隊は戦闘に特化した奴を集めたとこなんだ。」
「このサッチ様が率いる4番隊はコックが集まってる。戦うコックさんてわけだ。」
「それぞれ自分の得意な分野で分けられてたりするわけなのか。」
私が言うと、皆頷いた。
「ジョズの隊は確か船大工がたくさんいたよい。」
「クリエル、イゾウの隊は優秀な狙撃手が集まってんぞ！」
「まあ誰も戦闘の腕は1番隊と2番隊には引けをとらないわ。」
リアさんが笑った。
「治療をするあたし達が戦闘の時に何でわざわざ隠れるか分かる？」
「え？」
リアさんがふっと笑って言った。
「治療をする人が怪我なんかしたら、誰が皆を治すの？ってことになるからよ。」
ほお、と息を吐いた。
リアさんの目は自分の隊を責任持ってまとめる目をしてた。
「おいおいA、何呆けてんだ!!隊長達は皆リアと同じぐれェの気持ちで仲間を思ってる!」
サッチが笑いながら言った。
「まァAはおれの隊に確定だろ。」
そう当たり前のように呟いたサッチの言葉に、
その場の空気がぴしり、と固まった。
……え？
「なんつったよい、サッチ。」
「Aは2番隊に決まってんだろうが。おれが守る。」
「何言ってんのよ。あたしの隊でしょ普通。」
「え、」
火花が散った。
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伊東 灯 - ナースさん達とのやり取りが一番好きかも← (2017年1月30日 16時) (
レス) id: f526fe80d2 (このIDを非表示/違反報告)
(<●>д<●> ) - 面白いです！ 原作に沿って男キャラの、『俺』が「おれ」になっていて嬉しかったですw (2015年11月29日 16時) (レス) id: 3e3180481b (このIDを非表示/違反報告)
マイ - 91歩目がすごく感動しました！ (2014年8月17日 0時) (レス) id: 7eeceb7cb5 (このIDを非表示/違反報告)
みなっち - 恋愛系がんっばってなのだ (2012年3月13日 18時) (レス) id: f5e43b651c (このIDを非表示/違反報告)
ピコ - とっても楽しみです♪ (2012年3月12日 18時) (レス) id: 5ee57061a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kanae | 作成日時：2011年10月31日 9時
