【無印イナイレ】その花は蝶の夢を見るか５ (ページ15)

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第14章─12話　マジン・ザ・ハンドページ15

その様子を見かねたアフロディが、髪を逆立ててそう叫んだ。そして再び天高く舞い上がる。

「分かった…分かったよじいちゃん！」
すると突然、そう言った円堂は胸に拳を当て、腰だけを回してアフロディに背を向けた。

「諦めたか…だが今更遅い！」
そう叫ぶアフロディ。しかし次の瞬間、円堂からとてつもないオーラが放たれる。

「何っ！？クッ…ゴッドノウズ！」
「うおおおぉぉぉぉ！」

円堂が叫び正面へ向き直った次の瞬間、彼の背後から巨大な魔人が姿を現したのだ。

「これが俺の…マジン・ザ・ハンドだ！」
「なっ！？」
勢いが殺されたボールは、円堂の手中に収まった。ついに、マジン・ザ・ハンドが成功したのだ。

「あれが…マジン・ザ・ハンド…！」
「やったな…大介さんにしかできなかった技を自分のものに…それも、大介さんを超える技に…！」
Aと響木がそう言った。

「行っけぇーっ！」
円堂はそう叫んで止めたボールを鬼道へ投げる。

「メガクェイク！」
鬼道は必殺技を受けて吹き飛ばされながらも、ヘディングでボールを豪炎寺へパス繋げた。

「ファイアートルネード！」
「ツインブースト！」
豪炎寺のファイアートルネードに鬼道がツインブーストを重ねた強力なシュートがポセイドンを襲う。

「ツナミウォール！」

雷門のシュートは何度も防がれた。しかし今回は違った。豪炎寺たちの強力なシュートは見事ツナミウォールを打ち破って見せたのだ。

「何っ！？」
ポセイドンは慌ててボールを両手で抑える。

「な、何だ…このパワーは！」
ポセイドンはシュートの勢いでどんどん後ずさっていき、ついにその大きな身体はシュートの勢いを止めきれず、吹き飛ばされてしまった。

「ゴーール！ミラクルシュート炸裂！」
「やったぁーっ！」
円堂が歓喜の声を上げる。他の皆もそれに続いた。

「雷門、ついに世宇子キーパーポセイドンから1点をもぎ取った！」

世宇子のキックオフで試合が再開されると、アフロディが円堂の守る雷門ゴールへと迫る。

「僕は…僕は確かに神の力を手に入れたはずだ！ゴッドノウズ！」
「マジン・ザ・ハンド！」
すっかりマジン・ザ・ハンドをマスターした円堂は、アフロディのゴッドノウズを再び受け止めて見せた。

「…そんな！」
それからは雷門の攻撃の開始だ。

「ファイアートルネード！」
「ツインブースト！」
「ギガントウォール！」
ポセイドンは今度はギガントウォールで豪炎寺たちの必殺シュートを受け止める。