オモイダマ【赤】 (ページ14)

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ざぁぁあああ

ざぁぁぁあああ

雨が降りしきるコンビニの前。私は傘をさしていなかった。

傘を買う気にも、動く気にもならず、火の消えたタバコをずっとくわえていた。

赤「えっ…な、何してはるんですか？風邪、ひきますよ」

『渋谷さん…こんばんは。お久しぶりです』

赤「こんばんは？」

『あはは。ギモン形』

私を傘に入れてくれた渋谷さんは、意味がわからないという風な顔つきで、少し怒っていた気がしていた。

私のくわえていたタバコを口から外して叩きつけるように捨てると、ふいに私の手を掴んで歩き出した。

『渋谷さん？えっ…あの』

赤「家、どこなんですか？」

『えーっと、そこまがって……ってダメですよ、ジャニーズなんですから』

赤「関係あらへん。やってあのままやったら。。あ、ここ曲がるん？」

『そうですけど…』

家まで送ってもらって、で、男と女が一つの部屋に……ってなったらやることは一つだろうし、今までにそんなことはあった。嬉しくはないけどね。

でも、今はそんなことすらも考えるのだるい。

だまって渋谷さんと歩いた。