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よく見たら女バスは1年生も人数が少ない
見た感じ7人中3年生は6人、1年生は1人といったところか
3年生の部員のほとんどが顔を知っている人たちだからすぐにわかる
「1年1人だけかよ」
「みーんなグレて部活に来ねぇんだと!」
「そんなどっかの誰かさんじゃないんだから」
「何が言いてぇんだ宮城」
「はいはいスタメンみんなに殴られたアンタに殴られたところで怖くも痛くもないっすよ」
「あれは…たまたま調子が悪かっただけだ!!」
1年生も本当は5人いるようだが
ここしばらくは1人しか部活に顔を出していないらしい
2年生が退部した理由と同じく
高校レベルのハードな練習についていけないという理由で
男バスも男バスで人数が少なく色んな意味で危ういチームだが女バスはそれを上回るほどギリギリのチームだ
隙あらばグレていた時のことをイジる後輩を相手に顔を真っ赤にしながら怒る三井だが
時々その目線は防球ネットの向こうにいる女バスのAに向けられる
「(尚更よくやってるなあの1年女子)」
「(3年のヤツらと比べてもかなり細いし、背も1番低そうなのに)」
見てるこっちの気が抜けそうな
優しすぎるおっとりとした笑顔が印象深く
こんな見るからに大人しそうでディフェンスで相手に当たれません!みたいな雰囲気があるやつが
女バスで主力なのが正直少し信じられない部分がある
「この天才桜木には敵わないとはいえ、ブッチーもまた人気者で天才…」
そんなこんなで女バスの3対3の練習が始まった
3年生の部員1人が審判を務め
残りの全員がそれぞれ3人ずつに別れて試合形式で対戦する
三井が謎に心配と同情心を向けている1年生のAも3人チームに含まれていた
「声出して行くよ〜!」
「手広げて腰落とすよ〜!!」
どっかの誰かさんたちと違って
上手く連携が取れている女バスの部員たち
こんなに平和な3対3の練習は男バスでは見られない光景
「お、ブッチーにボールが渡ったぞ」
髪を1つに束ね、ドリブルをしながらどうやって攻めていくか考えているであろうAの姿が目に入る
何となく下に目線を移していくと
Aの左膝にはベルト固定タイプのサポーターがついていた
「膝……」
バスケットをやる人間にとって膝は生命線
足の怪我は1度経験すれば人によってはクセになる
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ピトリコ(プロフ) - 高校生ならではの会話が凄くリアルで惹き込まれました!これから最新話まで一気に読破します!素敵な作品に出会えてよかったです。 (2023年3月31日 20時) (レス) id: 36bff0e057 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - こちめるさん» 無理せず頑張って下さい!更新楽しみにしてます^^ (2023年2月10日 22時) (レス) @page50 id: 27c27c579a (このIDを非表示/違反報告)
こちめる(プロフ) - みみさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとっても嬉しいです🥲 (2023年2月10日 0時) (レス) id: b38c8404b7 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - いつも楽しみにしてます^_^ (2023年2月9日 10時) (レス) @page50 id: 27c27c579a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こちめる | 作成日時:2023年1月29日 20時