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｢ひとつ確認していい？｣
時は流れて高校1年生のお昼休み
少し前の休憩時間では小学校からの縁の流川楓と手作りのちっちゃなパウンドケーキを頬張っていたAは今
中学の頃の練習試合をきっかけに仲良くなった赤木晴子のクラスへと遊びに来ていた
話が長くなるなら聞かねぇとばっさり言い切った流川とは対照的に
晴子とその友人の松井と藤井は純粋にAの三井に対する気持ちが気になったのか今まで話を聞いていたようだ
｢うん｣
｢Aちゃんは三井さんに憧れてるって言ったよね｣
｢そう、いつかあの人みたいな選手になりたいの でも一生かかってもなれそうにないのよ｣
｢今の話聞いてると…どうも憧れって感情ひとつではない気がするのは私だけ？｣
｢それってどういう…｣
話が終わるまで気になるところはあっても
ツッコミを入れることなくAの話に耳を傾けていた
晴子と藤井と松井
しかしこうして最後まで話を聞いてみると
Aが抱いている感情が憧れだけとは思えなかった
松井がズバズバ気になる点を指摘すると晴子と藤井もうんうんと強く頷く
長年三井に対する気持ちは憧れだけだと信じ込んできたAにとってはこれ以上ないほどの驚きだった
｢それさ、もしかすると……好きなんじゃないの？｣
好き、スキ、すき、隙？
ぽやぽやと頭の中に出てくる爽やかさ100パーセントの三井
バスケがしたいですと涙とともに告白した三井
公衆電話代の小銭とポカリを手渡され、Aがありがとう！と大きな声でお礼を言った時
後ろを振り返らずに手だけ振っていた三井
いやいや、まさかそんなはずは…ないとは言いきれないのがある意味怖い話
｢私ももしAちゃんだったらそう思っちゃうかも｣
｢三井さんすっごく優しい人なのね｣
｢とてもあんなことしようとした人と同じには見えないわ｣
｢あれはちょっと気の迷いというか…ねぇAちゃん！｣
｢う、うん…あれはもう水に流してあげた方が三井先輩のためになると思うから見なかったことにしてるけど｣
確かに言われてみれば長年違和感はあった
でもそれが何なのかハッキリしなくて
無理やり心の奥に押し込んで曖昧にしたままだった
まさかその曖昧こそが恋とでも言いたいのだろうか
｢好き、か…｣
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ピトリコ(プロフ) - 高校生ならではの会話が凄くリアルで惹き込まれました！これから最新話まで一気に読破します！素敵な作品に出会えてよかったです。 (2023年3月31日 20時) (
レス) id: 36bff0e057 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - こちめるさん» 無理せず頑張って下さい！更新楽しみにしてます＾＾ (2023年2月10日 22時) (レス) @page50 id: 27c27c579a (このIDを非表示/違反報告)
こちめる(プロフ) - みみさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとっても嬉しいです🥲 (2023年2月10日 0時) (レス) id: b38c8404b7 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - いつも楽しみにしてます^_^ (2023年2月9日 10時) (レス) @page50 id: 27c27c579a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こちめる
| 作成日時：2023年1月29日 20時
