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#11 ページ11









「(お、落ち着かない………)」









突然現れた男の正体は

あの日(・・・)以来Aがずっと目標として背中を追い続けてきた"憧れ"三井寿だった

Aが少し前に見た三井の姿は中学時代からは大きくかけ離れたサラサラセンターパートロングだったはず

しかしあれから心境の変化があったのか今目の前にいる三井の姿はスポーツマンらしいものになっている

センターパートだった前髪は眉上で切り揃えられ、顔つきも前と比べればかなり穏やかで

より一層男らしい顔つきへと変化していた











「女バスにも朝練あるんだな、初めて知った」

「女バスというか……私だけ自主的にやってるといいますか」

「自主的?へー、すごいな」









とてもあんなことを起こした張本人とは思えないくらい

三井の周りにはさわやか好青年オーラが漂っている

きっとあの時の彼は本当の姿ではなく

今目の前にいる彼こそが本来のあるべき姿なのだろう

とは思いつつも…Aにはどうしても気になることが









「(この人、何でしれっと隣に並んでるんだろう)」









Aが起き上がると三井はしれっと

まるでそれが当然とでも言うかのように隣にしゃがみ

バッシュの靴紐の調整や、膝にサポーターを通し始めた

いつまでもいるこっちが悪いのかもしれないが

隣に座るって、これは果たして普通のことなのだろうか

いやこんなに気にしてしまうのは彼が三井寿という男だからかもしれないし

彼がもし三井寿でもなんでもない、憧れの存在でもなんでもなければこんなに意識することはなかったかもしれない









「三井…先輩は、どうしてこんな時間に?」









自分でも驚くほどたどたどしい話し方で

隣に並ぶ三井に声をかけたA

三井からすれば自分のことなんて知りもしないのでは?

と思ったのは話しかけてから4秒後の事だった

正直なんでこんなことを聞いてしまったんだろうと後悔したが話しかけてしまったものはもうしょうがない









「なんだ、オレのこと知ってんのか」

「いや…まぁ、そりゃあある程度は?」

「なるほど」

「(どういう意味のなるほど??)」









案の定、三井はAが自分のことを知っている事実に

ほんの少しだけ驚いていた

三井からすればなんで知ってるんだ?と思っても仕方ないが逆にAからすればずっと前から一方的に知っている

それに少し前にあの場にいた者はみんな彼のことを忘れないはずだ

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設定タグ:SLAMDUNK , 三井寿 , 流川楓   
作品ジャンル:アニメ
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ピトリコ(プロフ) - 高校生ならではの会話が凄くリアルで惹き込まれました!これから最新話まで一気に読破します!素敵な作品に出会えてよかったです。 (2023年3月31日 20時) (レス) id: 36bff0e057 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - こちめるさん» 無理せず頑張って下さい!更新楽しみにしてます^^ (2023年2月10日 22時) (レス) @page50 id: 27c27c579a (このIDを非表示/違反報告)
こちめる(プロフ) - みみさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとっても嬉しいです🥲 (2023年2月10日 0時) (レス) id: b38c8404b7 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - いつも楽しみにしてます^_^ (2023年2月9日 10時) (レス) @page50 id: 27c27c579a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こちめる | 作成日時:2023年1月29日 20時

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