オリのマネージャーさん 2【オリックス】

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Aside







「吉田さんって、好きな選手の方とかいるんですか？」



「好きな選手…？えっと私は…」




現在永野さんの質問攻めに合って混乱中





今日は永野さんに仕事内容の説明と、京セラの案内をよろしく、とスタッフさんに頼まれ、


一緒に京セラ内を歩きながら、

マシンガンのように止まらない永野さんに戸惑う。








「…選手個人というより、オリックスが好きです」






選手の皆さんの個人個人との時間はもちろん、





試合に勝った日、負けた日…皆さんと笑い合った日






「オリックス」というチームと過ごしてきた時間を思い出して






そのままの私の思いを口にすると、


永野さんが大きな目をさらに大きくした。









「…やっぱりそうですよね！同感です！」






彼女の表情と少しの間が気になったけど、



そうこうしているうちにロッカールームの付近まで来ていた。









「えっと…ここが選手の皆さんが利用する、「Aさーん！」





永野さんに説明しようとした時、


聞き覚えのある大きな声が響き渡り、声のした方を見ると



　






「なにしてるんですか〜」


「お前声デカいわ」


「…どうも」

　





練習着を着た颯一郎選手と泰輔さんと山本選手がいて。


　


若干、普段はない気まずさを感じていると


　


　




「…ところでAさん。そちらの方は？」







早速、私の隣りにいる永野さんに気づいた颯一郎選手が尋ねてくる。



　

　



「あっ、はじめまして！

新たにここのスタッフになりました、永野ユイと申します！

よろしくお願いします！」






私に自己紹介する時よりも、


あからさまに一段と声が高くなって、頬も赤らめていた。




それに気付くと同時に、こんなことを気にする自分が嫌になった。


　










　







「…吉田さんって、選手の方から名前で呼ばれているんですね」


「……え？」





突如永野さんからさっきよりも低い声で耳打ちされ、一瞬思考が停止する。


　
　







「仲が良くて羨ましいなぁって思っただけですよ。笑」



「あぁ…、」



　




にっこり笑う永野さんに、上手く言葉が出なかった。



　



　


　




「……」



　




山本選手がじっと見ていたことにも気付かず






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