またね。2【The 8】 ページ20
男女なのにずっと一緒にいるから、
クラスメイトにももちろん最初はからかわれた
なんせ12年間クラスが離れたことすらない、
いつもベッタリな俺達だから。
お互いに、お互いが1番
そのせいでどっちも恋人できたことないけどね
いつもと変わらず、Aと楽しく過ごしていこう
そればっかり考えてたら、
気づいたら雪が降って、積もって
劈くような寒さが来て
あたたかくなって、雪解けが進んでいて。
｢ねぇミンハオ、｣
『ん？』
誰もいなくなった放課後の教室の窓から
沈む夕日を眺めながら、Aがふと口を開く
｢寂しくなるね｣
卒業式は、明日。
長いようで、一瞬だった
とても短い、12年だった
『寂しいどころじゃないよ』
俺もふと口にする
｢辛いよね、ここまでくるとさ｣
『毎日会ってたのが、
週に1回会えるかとかになるんだから、そりゃね』
｢私達、離れても変わんないよね｣
今にも涙が零れそうなAを、
俺は見ていられなくて、抱きしめた。
『俺は変わらないよ。
Aこそ、変に色気づいて男とか作んなよ』
｢なにそれ、彼氏は作るし。
ミンハオいたせいで出来なかったんだもん｣
鼻を啜りながらそう言うA
『んだよ、俺だってお前のせいで
彼女できなかったんだけど』
｢じゃあ一緒に居なきゃよかったのに｣
『それはやだ』
知ってる、私もやだもん。
と言って笑ったAの頭を軽く叩き、体を離す
こうして馬鹿みたいにAと話できるのも、
大学生になったら、簡単じゃなくなるんだな
と思いつつ、帰る支度をする
次の日の卒業式、Aは号泣で。
雪解けが進んで、
春が近づいたと言ってもまだ日が沈むのは早い
暗くなるから帰ろうと言っても、
Aはそこから動こうとしない
｢ミンハオ、本当に、離れても馬鹿やろうね…｣
泣きながらそう言うAの頭を撫で、
わかったから、永遠の別れじゃないんだよ、と返す
やっと泣き止んだAに、
『A、大学行っても頑張れ』
そう言うと、
｢ミンハオもね｣
と笑って返してくれた
沈みかける夕日に照らされた彼女は、
涙を目に溜めていたけど、
さっきのようにそれを零すことは無かった
『それじゃあ、』
『｢またね。｣』
永遠の別れじゃない
ひとまず、一旦の別れだから
またね。
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空李(プロフ) - ぶー。さん» リクエストありがとうございます！少しお時間いただけますと幸いです！更新頻度酷いですが、これからも読んでくださると嬉しいです…！ (2019年4月19日 19時) (
レス) id: e6ecbe9f04 (このIDを非表示/違反報告)
ぶー。 - リクエスト良いですか？スングァンのハッピーエンドが読みたいです！あと、この短編集好きです！更新頑張ってください！ (2019年4月13日 14時) (レス) id: 8bf3196fdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空李 x他2人 | 作成日時：2019年2月25日 3時
