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それでも次の日はやってきて、
送りも迎えも大毅君。
遅番、早番、おる職員で回すし、
早めのお盆休みとかも重なって、
会わへん時も多かった。
週末、暗すぎる気持ちで出かける。
流星は、アパレルやから、
カレンダー通りの休日はあんまり。
その時は友達も少ないし、
職場に少しだけ用事があって、寄った後、
1人で買い物に行く。
本屋さんで、仕事に使えそうな本を探す。
絵本、保育士専用の雑誌など。
｢神ちゃん先生？｣
｢え、あ、大毅君｣
急に横から声をかけられて、
誰やねんって思ったら、
大毅君やった。
ビビる。
｢やっぱり｣
｢大毅君、どしたん？｣
｢漫画買いに来たんスよ。
それと、旅行雑誌｣
手の中にあるものを見せてもらう。
｢1人、ですか？｣
｢うん。
大毅君は、｣
｢1人っス。
そうなんや、流星さんとか、おるんかと、｣
それやったら、大毅君も、
淳太君とおるんかと思った。
実は、声かけられた時、
パって周りを確認してしまった。
まあ、本棚がずっとあるから、
あんまり見渡せるわけやないけど。
｢外で会うの、久々ですね｣
｢言うて2回目やしな｣
｢、流星さんとよくおるんかと思ってました｣
｢あんまりあいつと休み被らんのよ。
大毅君も、みんなとよくおるんやと思ってた｣
｢いや、まあ4人でおる時は多いんスけど、
ぁ、淳太と照史が付き合ってるんで、
あいつらからよお招集かけられて、
仕方なしに集まってんスよ｣
淳太って、淳太君？
あれ、大好きな人なんやないの？
｢望が変なこと言うたみたいですけど！
淳太はお気に入りです。
あいつ、お気に入りと大好きをイコールや思てて、
まあ、ニアリーイコールなんスけど。
いじりがいがあるんですよ、あいつ｣
ニヤって笑ったら、
片方にえくぼが出来た。
俺と似た場所。
俺は、両方やけど。
｢そうなんや｣
安心した。
すごく。
好き、なんやな。
目の前の、10歳も年下の、
教え子のお兄さんのこと。
まあ、安心したところで、
こんなおっさん相手にしてもらえへんのは重々承知。
｢そうです！
全く！
俺、恋人おらんし！｣
｢ちょ、ここ本屋さんっ｣
ぅゎ、でかい声で何言うてんねやろ、って、
アタフタしてる大毅君は、かわいい。
声がちょいちょい大きくなるんは、
のんちゃんと同じ。
タレ目なとこも。
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作者名：ななはち
| 作成日時：2024年3月8日 19時
