大学生赤(19)×保育士緑(29) ページ41
緑side
晴れてお付き合いすることになった俺ら。
ホンマに大学生？って疑うことばっかりで、
俺の方がタジタジになってまう。
｢智洋君そこ段差｣
｢あ、ほんまや｣
｢携帯ばっか見てるとコケんで｣
｢大丈夫やって｣
｢すぐ転けるから、目離せへんわ｣
｢子ども扱いしてるやろ｣
｢子ども相手に仕事しるとは思えへんのやもん｣
｢してるしー｣
たまたまやもん。
てか大毅君が大人すぎるねんて。
｢てかさっきからずっと携帯見てる｣
｢地図見てんねんて。
多分あと半分ないと思うけど、｣
今日のデート先は、初めての場所。
俺がどうしても行きたかったカフェ。
ちょっと駅とか街中から外れた場所にあって、
道に迷わへんように年上の俺がリードせなって。
やって俺が行きたい場所でもあるし。
やから頑張ってるのに。
｢あー、大丈夫やで。
地図だいたい頭入ってるし｣
｢え、｣
｢何となくわかるから｣
｢まじで？｣
｢マジで。
携帯ばっか見んと俺と喋ってや｣
拗ねた顔は年相応というか、
もっと幼くなるからずるい。
母性くすぐられる。
俺が見てる子ども達みたい。
｢ふふ、携帯にヤキモチ妬いたん？｣
｢別に？
そんなに好きなら携帯とおればいいんちゃうかなーくらいは思ったけど？｣
｢結構やな。
大毅君そろそろ春休み終わるやん｣
｢そうやねん。
マジで憂鬱。
2年からゼミ始まるし｣
｢ゼミかあ。
懐かしいな｣
｢あ、そこフンあるで｣
｢っ、ありがとう｣
｢やっぱり目離せへんわ｣
呆れたみたいに笑うから。
ずっと大人な顔。
｢ほら見えてきた｣
大毅君の言うた通り、
俺らが探してたカフェ。
フルーツがいっぱい乗ってるワッフルとプリン。
｢・・・・・
大毅君決まった？｣
｢まあ、うん｣
せやんな。
よし。
｢すいません｣
｢え、決まったん？｣
｢決まらへんから、
店員さん呼んで絶対決めなあかん状況にした｣
｢なんやそれ｣
また呆れ笑い。
その笑い方、ホンマにきゅんする。
｢はい｣
｢大毅君何？｣
｢アイスコーヒーと、｣
目配せされて、
大毅君の注文が終わったって分かった。
｢フルーツプリンとアイスティーで、｣
｢あとフルーツワッフルもお願いします｣
｢え、｣
｢はんぶんこしよ？｣
はあ、もうほんま大人・・・
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作者名：ななはち
| 作成日時：2024年3月8日 19時
