ほのぼの幼児化🌈(橙、桃) ページ40
赤side
お昼寝の時間は平和。
最近入所してきた望君はまだちょっと保育所の生活に慣れへんみたい。
朝も色々癇癪起こして、
俺も他の先生も四苦八苦しながら、
望君と向き合ってる。
ご飯も偏食で、白ご飯とみかんしか食べへん。
お魚は特に苦手。
1人の世界で、1人で遊びたい。
3歳児やから、そろそろ平行遊びやめて、
友達と何かを共有して遊ぶってことが、大事やねんけどな・・・
お友達のお名前覚えるのも少しだけ苦手。
｢あ"ーーーー！｣
｢のんちゃんどうした？！｣
｢あのこが！｣
｢海人くん？｣
｢かいとくんが！
ぼくのブロックこわした！｣
｢あー、そっか。
わざとやないんやないかな？｣
｢ごめんね｣
｢海人くんも謝ってくれてるよ｣
｢むり！｣
無理なんて言葉どこで覚えるねん。
｢海人くん悪気があったわけやないよ。
のんちゃんもわざとじゃないけど壊しちゃったりすることあるやろ？｣
｢でも！ぼくが、ぼくがね！｣
ぼくが。
やっぱりまだ自分だけの世界の中で生きてる。
周りの子は前からおるってのもあるけど、
友達と、何かしてるからなあ・・・
そんで、その望君。
寝起きが超絶悪い。
昨日も癇癪起こして、
泣いて泣いて大変やった。
俺の仕事で保育園内散歩に付き合ってもらって、
気分転換して、って感じ。
あー今日も・・・
いや！
今日はいける。
｢今日もやばいですかね？｣
パートさんが言うてきたけど。
｢いや今日はいけますよ！
なんてったって、｣
ちょうどその時、ドアがノックされた。
｢お、来た来た｣
｢おじゃましまーす｣
5歳児、ほし組さん達。
今は小学校行くためにお昼寝なしの日があって、
その時は下のクラスに布団畳むお手伝いに来てくれるねん。
｢あ、おねーちゃん！｣
｢あきとくん！｣
起きてた子達がお兄ちゃんお姉ちゃん見つけて嬉しそう。
そう、いける理由はこれ。
望君、ほし組の照史君が大好き。
面倒見がいいから懐いてる。
｢のんちゃん、今日照史君来てくれたで？｣
｢んんん｣
｢照史君、のんちゃんお願いできる？｣
｢うん！
のんちゃん、おきよ？｣
ほら、めっちゃ優しい。
｢あ、あきとくん！｣
｢おふとんたたも？｣
｢んひひ、うん！｣
おいおい。
いつもそのくらいのテンションと笑顔で起きてくれよ。
笑顔めっちゃ可愛いのに。
まあその後おやつ食べる食べへんで一悶着したけど、楽しい一日やったわ。
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作者名：ななはち
| 作成日時：2024年3月8日 19時
