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あれから定期的に会うようになった。
智洋君は美容師の専門学校に通ってて、
来年卒業するらしい。
俺の仕事終わりにご飯行ったり。
休みの日にカフェ行ったり。
ずっと独り身の生活で、
子どものためにって仕事人間してた俺が、
休日にカフェ。
全く知らん世界を、智洋君と楽しんでる。
クリスマスがもうすぐの12月。
夜の街は、
イルミネーションが至る所に飾られてる。
｢俺、サンタさんに何お願いしようかな｣
｢何欲しいん？｣
｢なんやろ・・・
最近、ずっと幸せで、これ以上欲しいもんねだったら罰当たりそう｣
｢おもちゃくださいって書くか？｣
そう問いかければ、
泣き笑いみたいな。
涙浮かべて微笑むねん。
その顔がめちゃくちゃ綺麗で。
｢大毅君は？
欲しいもの、あるん？｣
先生って、外で会う時おかしいから、
下の名前にしてってお願いした。
智洋君から呼ばれる名前は、特別感が増す。
｢んー、36歳のおじさんがサンタさんにお願いしても、
なんもくれへんよ｣
｢えー、じゃあ欲しいもんはあるん？｣
｢せやなー、｣
濁しながら、隣にある真っ白な指に触れた。
俺の方が体温低いから、
少しだけ熱を持つ手と絡ませる。
｢36歳のおじさん、欲しいもん言うて罰当たらんかな｣
｢俺が、あげるから｣
｢今日、お家の人には？｣
｢友達の家、泊まるって言うた｣
｢悪い子｣
｢悪いともの所には、サンタさん来えへん？｣
｢ううん、智洋君はいい子やから、
ちゃんとサンタさん来るよ｣
手を引いて、俺の家に帰った。
クリスマスは誕生日と同じくらいワクワクする日。
ケーキ食べて、プレゼント貰って。
甘くて、愛おしくて、ホワイトクリスマス。
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作者名：ななはち
| 作成日時：2024年3月8日 19時
