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｢りゅーせーねちゃった？｣
｢うん。
ごめんねここまで来てくれたのに｣
｢ううん！
りゅーせーめっちゃがんばっててん！
やからちょっとつかれちゃったんやとおもう。
あしたもりゅーせーくる？｣
｢うん、行くよ。
流星少しゆっくりで、保育所も初めてのことばっかりやから、
いっぱいいっぱい時間かかっちゃうけど、
明日も遊んであげてね？｣
｢うん！
りゅーせーのしんゆーやから！｣
｢ありがとう｣
俺も昔はゆっくりで、
周りより遅れることが多かったけど、
こんな親友がおったら流星も心強いね。
俺も、昔、助けてくれた1つ年上の人がおった。
実は重岡先輩やけど、
それは内緒にしとこ。
家に帰ってベビーカーを畳もうとすれば、
中に見覚えのないもの。
｢流星、これ流星の？｣
｢・・・？｣
違うね。
てことは、重岡先輩か望君のかな。
どーーしよ！
しょうがないから、次の日届けに行くしかない。
うう・・・
上級生のフロアってなんでかめっちゃ緊張する・・・
｢神山？
どないしたん？｣
｢中間先生、あの、ちょっと、｣
｢ん？｣
｢あ、神山君｣
｢あ、｣
たまたま通りかかった重岡先輩が声掛けてくれて。
｢なんやしげに用事やったん？
てか神山としげって、どんな繋がりや｣
｢何でもええやんけ。
ほら淳太はよ次の準備行った方がええんちゃう？｣
｢なんやねん。
言われんでも行くわ｣
中間先生とめっちゃ親しく話してる。
凄いな。
｢んで、なんか用？｣
｢あ、あのこれ｣
｢あー！
昨日望が失くしたってめっちゃうるさかってん！｣
｢え、そうなんですか？！
ホンマにすみません！！｣
｢いやいや。
あいつが忘れる方が悪いから｣
｢いや、そんな大事なん。
わざわざ家まで来てもらったから｣
｢いや、あいつがうるさかっただけやしな。
ホンマ気にせんで。
まじ親もあんたが悪いって言い聞かせてたから｣
｢すみません｣
｢やからええって。
あ、せやお迎え今日は行くん？｣
｢今日は親が｣
｢・・・そっか｣
｢重岡先輩は行くんですか？｣
｢うん。
今親繁忙期らしくって、俺がほぼ毎日送り迎えなんよ｣
｢送りも・・・すごいですね｣
やっぱり憧れの存在は憧れ。
お兄ちゃんとして鏡やん。
んで、今日もお迎え俺やったら、
一緒に帰れたかもしれんかったんや・・・
｢せやから、さ、神山君さえ良かったら、｣
｢え？｣
｢一緒にお迎え行かへん？｣
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作者名：ななはち
| 作成日時：2024年3月8日 19時
