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次の日、楽屋で神ちゃんとたまたま向かい合ってて。
｢神ちゃん、舞台って兵役終えた人の役なんよな？｣
｢え、うん？
そうやけど、どうしたん？｣
個人の、ましてや神ちゃんの仕事の話なんか普段せんもんな。
めっちゃ驚いてる。
｢いや・・・
昨日、ラーゲリよりって映画見てきてん。
シベリア抑留の｣
｢っ｣
眉間にしわがよった。
神ちゃんが我慢した時の顔。
何かを隠す時の顔。
これ、昔から変わらんねや。
俺らが夫婦やった時から。
｢神ちゃん、近いうちにご飯行かへん？｣
｢・・・基本火曜日がマチネだけで、水曜日が休演日｣
｢じゃあ、次の火曜日の夜で｣
｢・・・うん｣
｢行きたいお店とか、｣
｢考えとく｣
足早にメイクに行ってもうた。
｢しげーお前もそろそろ準備しろや｣
｢はーい｣
火曜日、俺も映画の顔合わせで終わりの日。
神ちゃん俺ん家来て
神ちゃんから誘われた。
お店やなくて、神ちゃん家。
久しぶりに来た。
｢テキトーに座ってて｣
｢うん｣
｢紅茶、コーヒー、水、何がいい？｣
｢あ、えと、じゃあ水で｣
｢俺に気使わんでええで｣
｢いや、寝れんようになっても困るし、
水で｣
最近、神ちゃんは水分を全部水に変えたらしい。
｢はい｣
｢ありがとう｣
｢あのさ、神ちゃんがこの前言ってたやつ｣
｢ん？
あ、ご飯食べてく？｣
｢いや、ご飯はいらんけど。
神ちゃんがこの前、夢に見た感じって仕事前に話してたやつ。
TBSの｣
｢あー・・・
まあ、そうゆうことあるよな。
多分あのタイミングがそうやったんやと思う｣
｢いや、そうやなくて｣
｢あ、白飯食べる？
冷凍しかないねんけど｣
頑なに神ちゃんが話逸らそうとしてるんがわかるから。
｢なあ、神ちゃん｣
キッチンは神ちゃんらしい黒で統一されてる。
ただ、エプロン付けてる神ちゃんは、
台所に立つ智子さんを彷彿とさせる。
あの時は・・・
肩からこっち向かせて、可愛らしいハニかむ智子さんに・・・
｢しげ、火使うから｣
やんわり外されてしまった。
｢うん｣
大人しく待っとくことにしたけど・・・
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ななはち(プロフ) - kikaさん» kikaさんありがとうございます🤍時代物はハッキリ好き嫌い分かれるものやと思って書いてるのですがこうやってコメや反応貰えるとめちゃくちゃ嬉しいです！不安が吹っ飛びます！もう少し続きますのでよろしくお願いします🥰 (4月2日 22時) (
レス) @page27 id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
kika(プロフ) - 心臓がギュッてなりました……続き楽しみにしています‼︎ (4月2日 19時) (レス) id: 8a2ca7f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななはち
| 作成日時：2024年3月1日 20時
