我々は始まったばかり 1 ページ20
赤side
ー2015年(平成27年)1月ー
｢よろしくお願いします！｣
後輩達が緊張した挨拶をしてくれるけど、
俺らは俺らで緊張しまくりやねん。
デビューコンサート。
ただ、ホームってことが救い。
横浜から始まって、
2個目の場所が城ホ。
城ホは何度かジュニアの時も立たしてもらってきて、
ある意味、ガチホーム。
その余裕が出たんか、
ジュニアと話すこともできた。
｢こーじー｣
｢しげやん。
頑張れよ｣
同期と話して安心しよって思ったら、
康二の隣に見たことあるような子が。
｢末澤、言うねん｣
康二に紹介してもらって、
俺も一応ぺこりしとく。
でもなんか、なんとなく。
｢すえぞわ？｣
｢いや、すえざわです｣
｢やから、すえぞわ？｣
｢いや、違いますって！
すえざ！わ！です！｣
｢すえぞわ｣
｢やから、ざ！です！｣
｢あ、ザ すえぞわ｣
｢なんで前に来るんですか！！｣
ほら。
ほぼ初対面というか、
話すん初めてやのに、一気にボケとツッコミの出来上がり。
俺も更に気持ちほぐれた。
この子もほぐれてたらええな。
俺も昔、先輩のバック着いた時、
緊張しまくりやったけど、
丸山君に話しかけてもらえて、いじって貰えて気持ちほぐれたもん。
｢末澤、何君？｣
｢末澤誠也です｣
その瞬間、末澤の後ろに草花が広がった。
見たことある光景。
どこまでも続くのは、畑？
向こうでちっちゃい子どもと誰かがおる・・・
｢しげ！｣
｢っ｣
｢もう時間なんちゃん？｣
康二の声で、全部消えた。
あれは、なんやったんや？
末澤とは名前いじりが挨拶代わりになった。
2周年目のライブ。
また末澤がバックについて。
｢ありがとうございました！｣
｢いや、うん｣
｢しげマジで王子様みたいやん｣
｢みたいやなくて、そうやねん｣
｢やめとけやめとけ。
キャラちゃうやろ｣
花道から落ちそうになった末澤を咄嗟に助けてた。
そら落ちそうになってる人おったら、
助けるのが普通やねんけど。
なんていうか。
ホンマに必死。
ライブ中やから顔には出さへんけど、
本能で手が出てた。
失いたくないものを掴むみたいな。
必死で追いかけて捕まえて。
その後のジュニアとの絡みでも、
名前を聞いた瞬間、辺りが見慣れない、でも見た事のある景色に包まれる。
そんな経験を末澤以外に、2人もした。
こじけんと、正門。
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ななはち(プロフ) - kikaさん» kikaさんありがとうございます🤍時代物はハッキリ好き嫌い分かれるものやと思って書いてるのですがこうやってコメや反応貰えるとめちゃくちゃ嬉しいです！不安が吹っ飛びます！もう少し続きますのでよろしくお願いします🥰 (4月2日 22時) (
レス) @page27 id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
kika(プロフ) - 心臓がギュッてなりました……続き楽しみにしています‼︎ (4月2日 19時) (レス) id: 8a2ca7f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななはち
| 作成日時：2024年3月1日 20時
