1-1 ページ1
桃side
小学5年生の林間学校の前に、
第2次成長の1回目の検査がある。
その時にオメガって診断されて。
早い子、特に女子は、
5年生のその頃からヒートがくる。
でもそれは中学に入る前にまた変わる時があるって、
もう1回、中学入学前の必須項目で、
２回目の検査をする。
そんときもオメガやった。
ただ、俺は5年も6年も全く、
ヒートのヒの字もないくらい元気で。
初めてのヒートは高校生のとき。
今まで何もなかったから、
抑制剤は持ってたけど、
いつ飲むとか、飲み方とか知らんくて。
まあまあ多くの人の前でヒート起こしてしもて。
｢おい、望っ｣
人混みの中から、
先輩やけど、幼なじみの流星が走って来てるのだけ覚えてる。
そのまま俺ん家まで連れて帰ってくれて。
そのまま、番になった。
家が隣やから。
よく遊びに来てたから。
親も何も思わんと、
流星を俺に近づけてた。
番になったことは、
俺たちだけの秘密。
でも、ずっと兄のような親友のような、
後ろを追っかけて、
早く隣に並びたかったから。
番になれて、
横一列になれた気がしてた。
やのに。
｢流星〜迎えに来たで〜｣
｢望君ごめんなあ。
流、先行ってんやん｣
｢あ、そうなんですね｣
その日から、避けられ始めた。
学校で見つけても。
｢りゅーせー！｣
｢・・・・・｣
フル無視。
え？
俺ら番やんな？
首の後ろの傷、あるで？
毎日お風呂入る前に、
脱衣所の鍵閉めて確かめてるもん。
俺と流星が同等になった証。
ずっと憧れやった流星が、
俺を選んでくれた証。
やのに・・・
｢望、ホンマにごめん｣
謝られてしまってる。
｢なんで謝んの？｣
｢本能で、噛んでしまったから｣
本能だけ？
アルファの本能だけで、
誰でも良かったん？
俺が、勝手にヒート起こしてしまって、
誘惑しただけ？
その誘惑に負けたのは、
流星の中で、恥なん？
｢っ、俺は、嬉しかった、のに・・・
助けてくれた、流星は俺のヒーローやもん｣
｢望・・・
ごめん。
これからも、番やけど、
友達みたいな、いつも通りの関係壊したくないねん｣
｢それは、俺も一緒やから｣
流星と親友なんは変わらんし。
｢よろしくな｣
これで同等や。
アルファやからって流星は傲る奴やないし。
オメガやからって、俺の事下に見る奴でもないし。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 796人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななはち(プロフ) - るあるるさん» るあるるさんコメントありがとうございます🤍ママ会と育児奮闘するパパ達のほんわか話もいつか書きたいと思ってます！それにまだまだ赤緑、青桃には子供が1人と居ない状態なので頑張って書いて大家族にしていきたいと思ってます！これからもよろしくお願いします！ (5月4日 22時) (
レス) @page33 id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
るあるる - 面白くて一気に読みきってしまいました！いつか青の相手が桃だと気づいてママ会して欲し〜!!それをこっそり聞きに来ちゃうパパ会して欲し〜!!赤緑の関係がどうやって認められたのかなど細かいところも気になりますが、これからも気長に続編お待ちしております！ (5月4日 0時) (レス) @page33 id: 14d294726a (このIDを非表示/違反報告)
ななはち(プロフ) - ぴぃさん» ぴぃさん😆待っていただいてたのですね！ありがとうございます😊青桃オメガバ始めていきますので、よろしくお願いします！！ (12月25日 9時) (レス) id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ(プロフ) - 待ってました！青桃！！ (12月25日 1時) (レス) id: 943bf7da97 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななはち
| 作成日時：2023年12月25日 0時
