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クラブにしては、声の層が違う。
音楽も鳴ってないし。
居酒屋か。
「照史先輩、どこいるん?」
「今、友達と飲んでんねやけど、
しげも来うへんか?
龍太とか文ちゃんもおるねん」
その奥では、龍太先輩の俺を呼ぶ声とか、
文一くんの闇話が聞こえる。
照史先輩は学生時代のバイト先の先輩。
文一くんは大学の先輩。
龍太先輩はこの2人の繋がりで仲良くなった。
そんで、この3人べろべろやん。
でも、今のむしゃくしゃした気持ちを何とかしたい。
友達に会わな、発散できへん。
携帯と財布持って、
すぐに家を出た。
卓に着けば、既に出来上がった3人・・・
「先輩ら飲みすぎッスよ」
「いやーな、今度、龍太、
結婚するんやでーー」
大きなったなあ、って、
でっかい手のひらで、龍太先輩の背中をバシバシ叩く照史先輩。
結婚・・・
「しげも、なんやいーっぱい見合いしてるやん」
「いや、まあ、はい」
「結婚ってな、なんやろな。
スイミングスクールの親御さん達も、
ずーっと旦那とか、家庭の愚痴喋ってるわ」
「でも、照史先輩も色々やってるやないですか」
「俺はなあ、親を安心させたいのと、
うるさいからや」
「俺やってそうやし」
おおじいさまの勧めてくださる、
アルファ女性との見合い。
明日も予定がある。
「結婚するんか?
やめとき、俺もう地獄やもん。
あれは監獄や」
「それ、姉ちゃんに言うときましょか?」
文一くんは俺の姉ちゃんの旦那さん。
つまりお義兄さん。
「アカンに決まってるやろ〜」
「しげ、しげ、何飲むねん」
照史先輩がタブレットを持って、
スタンバってくれてる。
「あ、じゃあビールで」
「大でええか?」
「はい」
そこからも結婚はどうやって話ばっかり。
そういや照史先輩、彼女さんおるって話も聞かへんな。
3人の話聞きながら、
メニュー漁ってたら、香ってきた甘い匂い。
「ここって、スイーツおいてるんですか?」
デザートのメニューを開く。
「え?
そんなん、こんな居酒屋にあるわけないって」
確かに、書かれてるのは、
大人向けの柚子シャーベットと、
子供向けのソフトクリームしかない。
「あ、俺ゆずしゃーれっとで!」
照史先輩、既に呂律終わってる。
「ほな俺ソフトクリーム!」
「りゅーた、お子ちゃま舌やんけー!」
はしゃいではるわ。
酔っ払いはほっとこ。
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ななはち(プロフ) - ルナさん» ルナちゃんの癖😳このお話頑張って行きたいと思いますので、よろしくお願いします🥰 (9月20日 10時) (レス) id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ななちゃん…ヤバイかも…私の癖をエグっていく…/// マジでこのお話大好き♡ (9月20日 7時) (レス) @page10 id: 8bee21a619 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななはち | 作成日時:2023年9月16日 21時