未完成(JW 赤×緑)

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なんで、って聞かんでも、
俺の知識からわかる。


番のアルファのこと考えて、
ヒートが誘発されようとしてるんや。


｢ごめん。
会えへんくて｣


『ううん。
お仕事やもん。
しゃあないよ』


こんな健気な恋人、
俺にもったいないくらいやねんけど。


｢明日の朝、ちょっとだけ会えるから｣


『うん・・・
無理せんとってな』


｢ありがとう。
ともも、夜更かしせんと寝えや｣


この前、家行った時にテレビ横にあったゲーム。


夜中にしてるって教えてくれた。


『はーい』


｢いい返事｣


『子どもに、返事は？って言うからね』


楽しそうな笑い声。


よかった。


少しは笑顔になってくれたやろか。


『じゃあ、お仕事頑張って』


｢うん。
ともも、頑張ってな｣


名残惜しいけど、切るしかない。


切ったと同時に届いたメッセージ。

母番ができたの?

母さんからか。


父さんは自分から連絡して来うへん人やもんな。

できた
母1度、お家に連れてきてちょうだい
また今度な


連れて行くか迷う。


父さんと母さんのことやから、
許してもらわれへんことはないやろうけど。


どっかで聞きつけて、
おじい様とか、
おおじい様とか、来られたら厄介。


でも、とものことは、紹介したい。




とも、今度俺ん家に遊びに来て欲しい
実家の方
ともいいの?
婚約者として紹介したい

LINEやし、急やし。


引かれた？


既読ついてるのに、返信が来うへん。


うわ、やってもうた。


どうしよ。


もう仕事頑張られへん。


気分、どん底に突き落とされた時、
携帯に着信。


｢ともっ｣


『大毅君、大毅君っ』


｢とも、ごめん。
俺、ホンマに、｣


キモイこと言うたって言おうとしたのに。


『ｸﾞｽｯ、大毅君、』


｢とも？！
泣いてるん？
どないしたん？
しんどい？
あー、今から行ってやりたいねんけど、｣


患者さんが待ってる。


『ううん。
嬉しいん。
ありがとう。
直接、言いたかったん、ｽﾞｽﾞｯ』


可愛すぎ。


｢直接やったら、テレビカメラしてや｣


『それは無理！
めっちゃブスやからっ』


｢お願い。
仕事頑張りたいねん｣


『うう・・・』


悩んでる。


｢お願い｣


『・・・大毅君、』


携帯を耳から離せば。


『・・・はい』


｢かっわ・・・｣


やば。

昇天しそうなった。

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