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「中間さんは、美容院行かれました?」


「あ、はい」


「髪の毛、明るくて似合ってます!」


「ありがとうございます。
暗いん、似合わんくて」


「そうなんですか?
でも、いいですね。
俺も染めたくなりました!」


昔はちょっと派手にしてたけど、
今は焦げ茶色。


愛想笑いだけしてくれた。


でも、ちょっと疲れてる感じやな。



「珠里君!中間さん!
おはようございます!」


「おはようございます。
今日もよろしくお願いします」


「せんせー!おはよ!」


「おはよう。
今日はスイミング?」


「うん!」


「では、4時迎え、」


「今日は、私の母が迎えに来ます」


「おばーちゃんむかえ!」


「楽しみやねえ。
中間さん、体調大丈夫ですか?」


「へ」


「いつでもお話してくださいね」


「ありがとう、ございます」


「中間さん、いつでも、なんでも大丈夫ですから」


「っ、ありがとうございます」


お仕事に向かう姿。


「行ってらっしゃい」


「ばいばーい」


珠里君も大きく手を振ってる。


「あんな、あんな、
こんど、すいぞくかんいくねん」


珠里君は待ちきれないって感じで、
俺に話してくれる。


「いいねえ。
ママと?」


「ママと、あきとコーチと!
あ、いまのないしょやねん。
やから、ほかのひとにはシー、ね?」


人差し指を口にあてて、
いたずらっ子のような笑顔。


ホンマに楽しみやねんな。


「わかった。
シーな?
先生と珠里君の2人だけの」


嬉しそうや。


次の日。


中間さんが、面談の相談してくれて。


早い方がいいよな。


「明日の土曜日は、お時間ありますか?」


「大丈夫です」


みんなのお昼寝の時間に来てもらうことにした。





オメガのシングル。


それを負い目に感じながらも、
珠里君を立派に育てようとする決意。


自分と同じオメガであるけど、
ホンマに尊敬できる。


こんな人を見ると、
保育園内での恵まれた環境で働く自分は、
いかに世間知らずか思い知らされる気がする。


「中間さんは、凄く頑張ってます」


オメガやから、とか。

母親やから、ってことは抜きにして。


でも、ちょっと、共感できる部分があるから。


「僕も、頑張らなって思えます。
珠里君、すごく活き活きしてて、
明日からのお泊まり保育もリーダーを積極的にしてくれると思っています」


「珠里は、
頼りない俺の為に頑張ってるんやと思います」


「それは違うと思います。
子どもは親の背中をよく見ています。

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ななはち(プロフ) - ルナさん» ルナちゃんの癖😳このお話頑張って行きたいと思いますので、よろしくお願いします🥰 (9月20日 10時) (レス) id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ななちゃん…ヤバイかも…私の癖をエグっていく…/// マジでこのお話大好き♡ (9月20日 7時) (レス) @page10 id: 8bee21a619 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななはち | 作成日時:2023年9月16日 21時

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