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体を支えて、タクシーに乗り込む。
車の優しい揺れと、
ラジオだけが流れる静かな空間に、
神ちゃんは船漕ぎ始めた。
カクン、カクンって、前に倒れそうになってるから、
グッと引き寄せて、
肩に頭を乗せた。
優しい運転手さんに手伝ってもらって、
おんぶする。
エレベーターに乗りながら考えた。
高校の時から学んできたオメガの特性。
俺が抑制剤を服用してるのに反応してる。
てか、神ちゃんのヒートの周期は今じゃないはず。
そんな時に出歩くオメガは少ないから。
それと、俺の記憶が正しかったら、
この前コンビニで会った時にヒート起こしてた。
てことは、まだ1ヶ月や。
オメガのヒート周期は3ヶ月に1回。
神ちゃんの運命が俺やからよな？
俺が、神ちゃんの周期を乱してるんよな？
でも、今ここで襲う訳にはいかへん。
好きになって貰いたい。
神ちゃんの部屋に入って、寝室には寄らず、
リビングに見えるソファに寝かせる。
この空間が俺を誘惑する。
あかん。
耐えろ。
｢神ちゃん、ゆっくり休んでな｣
すぐに外に出る。
すぐに家に帰って、
もっと強い抑制剤飲まなあかんかも。
でもこれで確信に変わった。
神ちゃんは俺の運命。
アルファとオメガの性質やとしても、
神ちゃんは、神ちゃん。
俺は神ちゃんを好き。
かみが俺を好きやなくても、
これから、俺を好きになってもらえばええ。
帰り道、お母さんからLINEが来てた。
母おおじい様が、今度の悠人の結婚式に、
あなたの恋人を連れてきなさいって
恋人・・・
おらんわ。
｢次呼んで｣
｢はい｣
看護師さんに声をかけて、
パソコンにあがってるカルテを開く。
『中間珠里 6歳 男』
ドアが開いて、
親子が入ってきた。
｢よろしくお願いします｣
｢はい。
今日は、喘息ですか？｣
｢はい。
昨日の夜からひどくて｣
｢昨日の夜から。
じゃあ心臓の音聞かせてな｣
服の裾をまくってもらって、
聴診器を当てる。
｢後ろ向いて｣
背中にも当てる。
｢確かに、ヒューヒュー言うてます。
珠里君、今はどう？｣
｢コンコンでるねん｣
｢咳出るんか。
今から、お薬吸うやつやろか｣
｢きゅーにゅー？｣
｢うん、吸入｣
｢わかった！｣
強い子やな。
｢強いなあ！
珠里君かっこええで｣
｢えへへ。
ぼくね、ママをまもれる、
かっこよくてつよいおとこになるねん！｣
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ななはち(プロフ) - ルナさん» ルナちゃんの癖😳このお話頑張って行きたいと思いますので、よろしくお願いします🥰 (9月20日 10時) (
レス) id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ななちゃん…ヤバイかも…私の癖をエグっていく…/// マジでこのお話大好き♡ (9月20日 7時) (レス) @page10 id: 8bee21a619 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななはち
| 作成日時：2023年9月16日 21時
