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3-7 ページ20

大毅君が白衣をまくった時、
見えた腕。


「っ、それ」


そこには、歯型の傷跡が残ってた。


記憶の断片。


俺のヒートに当てられた大毅君は、
自分の腕噛んでた・・・


「、」


スっと隠されたけど。


「それ、この前の、」


「ううん。
気にせんでええよ」


「あかん!
尚更!お願い、弁償させて?」


1歩も引かへんってわかったんか、
大毅君が折れてくれた。


「んー、じゃあまた連絡する」


連絡先を交換して、大毅君は仕事に戻った。



戻る後ろ姿見てたら、
すぐに子ども達に絡まれてる。


子どもに好かれる先生なんや・・・


その日から、連絡を取りあうようになった。



でも、大きい病院のお医者さん。

やっぱり仕事が忙しくて、
なかなか予定は合わへん。



やっと俺の休みと大毅君の半休が被った土曜日。


「ホンマにええの?」


「ええねん。
仮眠はちゃんと取ってるし」


「帰りたくなったらちゃんと言うてや?」


「言わへんけどな?」


「言うて!」


「はいはい、わかったって」


笑ってるから、多分本気にしてないな。

俺はホンマに心配やのに。


「今日は、俺の行きたいとこでええんやんね?」


「うん。
大毅君に返すジャージ買いたいから。
せっかくなら大毅君が好きなとこがええなって」


大人になって、誰かと出かけるなんか、
家族か、のんちゃんしかおらんかった。


やから、なんか新鮮。


「ここ、いい?」


「うん!」


俺はあんまり入らへんスポーツメーカーのお店。


靴とか、帽子とか、
有名スポーツのロゴが入ってて、かっこいい。


「好きなん?」


「へ?」


「いや、めっちゃ目キラキラしてたから」


「いや、あんまり入らへんから、新鮮で」


「そうなん?
普段どんなとこで服買うん?」


「んー、セレクトショップとか?」


「へえ、俺行ったことないなぁ」


「このあと行ってみる?」


「まじ?
行きたい。
近くにあるん?」


「うん」


良かった。

これで帰るってならんと、
次の予定ができた。


大毅君は、ジャージのある所に行くと、
チャッチャッてハンガー横にずらして吟味してる。


あー、彼氏の買い物待ってるみたいで憧れやったな。


モスグリーンとクリーム色のやつと
シンプルな黒オンリーのシンプルなやつ。


最終この2つに絞ったみたい。

見比べてる。


「・・・・・」


「迷ってんの?」


「うん。
どっちがええと思う?」

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ななはち(プロフ) - ルナさん» ルナちゃんの癖😳このお話頑張って行きたいと思いますので、よろしくお願いします🥰 (9月20日 10時) (レス) id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ななちゃん…ヤバイかも…私の癖をエグっていく…/// マジでこのお話大好き♡ (9月20日 7時) (レス) @page10 id: 8bee21a619 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななはち | 作成日時:2023年9月16日 21時

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