検索窓
今日:2 hit、昨日:127 hit、合計:112,053 hit

2-6 ページ13

アルファは自尊心が高い。


さっきから、自慢話で持ち切り。


バレエの発表会で、優勝して、
ロシアにバレエ留学行ったとか。


ピアノのコンクールで、
総理大臣賞を取ったとか。


自慢話を永遠聞かされ、
退屈な時間・・・


高級料理が出てきた最後に、
デザートが運ばれてきた。


繊細なデザインがほどこされたそれは、
見た目鮮やかで、主張が激しい。


「美味しそう。
フランボワーズの香りがする。
甘くて、酸っぱい」


そうか?

あの甘い匂いには負ける・・・


昨日香った、あの香り。



昨日のアレはなんやったんや・・・


もしかして、あの子、オメガやったんかな。


俺は、医者をしてる以上、
オメガのヒートに当てられるなんか御法度やから、
あんまり服用が薦められてない、
アルファ用の抑制剤を飲んでる。


やから、オメガの発 情期の香りを感じることはないねんけどな・・・


「大毅さん?
お口に合いませんか?」


「いや、ちょっと甘いものが苦手で」


「男性の方、多いですよね」


「そう、ですね」


男、女で分けた言葉やな。


「大毅さんは、子供は何人欲しいですか?」


さっきまでの自分語りが終わって、
次はそっちの話か。


「大毅は、子供が好きなの。
だから、今は小児科ですのよ」


お父さんの医院を継ぐ前に、
修行として、総合病院の方で小児科で働いてる。


「てことは、仕事着は、
ワッペンとか着いてたりするんですか?」


「子供から貰ったものが、
白衣のポケットにいっぱい入ってるわよね」


「はい」


俺が黙ってたら、お母さんが口を開く。


今までも、そう。


デザートには手をつけずに、
窓の外を眺める。


ホテルの1階にある、
全面ガラス張りの壁のレストラン。


その向かいには、
たくさんのお花が店先に並んでる、お花屋さん。


その中から、出てきた人。


さっきの人や。


見間違えるはずない。


金髪がキラキラ、太陽に輝いてる。


手には、ピンクの花束。


・・・彼女に?


めちゃくちゃムカついてきた。


名前も知らん人やのに、
なんでこんなにムカつくんやろ・・・


「大毅?」


「すみません。
もうお腹いっぱいで」


「あ、でしたら、食後の運動ってわけじゃないですけど、
お散歩しませんか?」


デートの誘いか・・・


ほんまやったらこの後デートして、
ホテルとか行くのが理想なんかな・・・


そんな理想、知らんけど。

3-1→←2-5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (151 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
401人がお気に入り
設定タグ:JW , 赤緑 , 西侍
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ななはち(プロフ) - ルナさん» ルナちゃんの癖😳このお話頑張って行きたいと思いますので、よろしくお願いします🥰 (9月20日 10時) (レス) id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ななちゃん…ヤバイかも…私の癖をエグっていく…/// マジでこのお話大好き♡ (9月20日 7時) (レス) @page10 id: 8bee21a619 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ななはち | 作成日時:2023年9月16日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。