・ ページ13
｢とも、もう着くから起きて？｣
｢んんっ、｣
更に擦り寄ってくる。
｢起きろー｣
｢だい、、｣
｢おはよう。
そろそろ着くから起きて？｣
｢ん｣
会計はクレジットで落ちてるから、
ドアが開いたら、俺が降りて、ともを引っ張る。
｢歩ける？｣
｢あるける｣
｢寝んなよ？｣
｢ねないよ｣
ほぼ目は開いてない。
｢俺のこと好き？｣
｢すきだよ｣
｢嫌い？｣
｢すき。
なぁに、どしたん？
だい、不安になっちゃった？｣
まだエレベーターの中。
俺の頬を両手で包んで、
覗き込んでくる。
｢ともが他の奴にデレデレしてるからやろ｣
｢俺が好きなのはだいやで？｣
｢知ってるけど、｣
｢やきもちしたんや。
うれし｣
｢俺は苦しい｣
｢んー、あ、｣
エレベーターが目的階に到着して、
普段外で手を繋ぐことを嫌がるくせに、
俺の手を取って、指を絡ませて廊下を歩いていく。
｢だいのね、好きなとこはあ、
男臭くて、キラキラしてて、努力家で。
でも、溜め込んで、弱音を吐くのがかっこ悪いって思って、自分の男臭さがカッコイイって思ってて、
自分を磨こうと、自分の限界を突破してるとこと、
ふわふわしてるとこぉ｣
｢ふわふんしてるんはともやろ｣
｢へへ、やった｣
部屋に入って、靴も脱がずに、
ともをドアに押し付けてしまう。
｢んっ、ふぁ、、んっ｣
アルコールの味。
やっぱりべろべろやん。
真っ赤っかの首に手を当てて。
全部全部、俺のものにしたくて。
噛み付くみたいに、むさぼる。
好きで、好きで、しょうがない。
怖いねん。
小瀧には流星、淳太には照史がおって、
�陲舛磴鵑鷲當未膨錣澆燭い鵬聴Δ�ってるだけやって、
頭では理解してるけど、心が追いつかへん。
好きやねん。
大好き。
｢だい？
泣かんとって？｣
ともが頬ずりして、冷たいって気付いた。
俺、泣いてる？
酒に酔って涙腺緩むタイプか。
｢一緒にお風呂、入ろ？｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 304人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななはち
| 作成日時：2023年5月16日 3時
