どんないろがすき？(JW青×桃)

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｢話聞いてないんが悪いねん。
授業中寝て内申点危ないところを助けてやったんやって。
逆に感謝してほしいねんけど｣


隣でぎゃーぎゃー騒いでるのを無視して、
廊下に顔を向けて外をぼーっと見る。

別になんの感情もないけど、
色々見えてまうのも事実。













｢神ちゃん、はいこれ｣


｢わ！ありがとうございます！｣


結局しげの、よぉわからん理論で丸め込まれた俺は、
1年のフロアにおる。

1年のフロアって俺らのクラスより上階やねん。
用もないのに上がらなあかんってだるい。


｢あ、あとこれ前に言ってた資料｣


｢え！もうできたんですか？！
ありがとうございます！！｣


なんか、むずむずする。


こいつら、学校内では、先輩後輩演じてるねん。

ほんまのこと知ってる、
なんなら、プライベートのイチャイチャを知ってる俺にとっては、
意味わからん、って感情しか湧かん。


｢あ、流星、明日から流星んとこ、
おばちゃんとおじちゃんおらんやろ？｣


｢あー、もうそんな時期か｣


｢ほんなら、夜ご飯作るに行くわ｣


｢んー、妹らが喜ぶわ｣


神ちゃんは俺の幼なじみで、
両親共に県外に行く時には神ちゃん家にお世話なってた。
今でも神ちゃん自身が飯作りに来てくれる。

これに関しては、しげも理解してくれてて、
そもそも俺がゲイでもバイでもない、
言うたら、アセクシュアルやから。

なんにも興味無い、ってのは、恋愛も含まれてる。


｢あ、小瀧！｣


｢！！｣


しげが急に叫ぶから相手さんビビってるやん。


んで、隣におった俺も例外やない。

顔には特別出るわけやないから、
驚いてたん？知らんかった。
って言われて終わりやけど。


｢あ、のんちゃん｣


2人の視線の先、
1人の男の子が控えめにこっち見てた。


神ちゃんが、おいでおいでしたら、
戸惑ってオロオロしてた。

見兼ねた神ちゃん、その子の所まで小走りで行って、
手引いて連れてきた。


｢流星、俺の友だち、のんちゃん｣


｢しげと同じクラスの、藤井、です｣


｢っ、と、小瀧、のぞむ、です｣


｢のんちゃんやで｣


｢なんやお前ら人見知りか？｣


｢しげ先輩が言えないですよね｣


それはそう。
しげと神ちゃんが初めて会った時なんか、
酷かってんから。


｢あ、今日のお昼、のんちゃんも一緒に食べよ｣


｢え、ぇっと・・・｣


｢先輩、ええやろ？｣

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