どんないろがすき？(JW青×桃)

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青side


｢なーあー、りゅーせー｣


こいつの体内ボリュームどーなってんねん。

寝てる奴の横で、
教室の前後で会話してるみたいな声出すなや。


｢あ！しげ！
明日の委員会やねんけどさ、｣


隣のクラスのやつに呼ばれておらんなってくれた。

そうやねんな。

あいつ実は色々役員やってる。
ほんま、人は見かけによらんとはこのことやと思う。


｢りゅ！｣


｢しげー、数B教えてや〜｣


｢どこ？｣


ほんでもって、頭もいい、らしい。

一応理系クラスやけど、
文系も得意らしい。

知らんけど。


｢なあ、りゅーせえ、｣


｢重岡、次の委員会やけど｣


｢あ、はーい｣


先生にまで人気って。

ねむ。











｢なあ、りゅうせえ｣


体を揺すぶられる感覚で意識が浮上した。

雑やないだけで、
しげではないってわかる。


｢ん・・・｣


｢しげ、どこ？｣


目の前には眉を下げた神ちゃん。


｢しげ・・・、しらん｣


途端更に眉を下げ、下唇を噛んだ。

俺がその顔させたみたい。

泣きそうな顔。


｢泣かんでや。
しげ、どっかおるやろ｣


｢それがどこか聞いてんの！｣


｢んー、生徒会室｣


｢おらんやった｣


｢グラウンド｣


｢雨降ってるもん｣


｢体育館｣


｢今日使われへん｣


｢神ちゃんの教室｣


｢・・・そうかも｣


途端に俺らの教室出ていった神ちゃん。

なんやねん。

ほんま人騒がせなカップルやで。


｢ねえ、あれ｣


｢え、めっちゃ背高いやん｣


｢藤井君とどっちが高いやろ？｣


お騒がせカップルから解放されて、
やっと眠りにつけると思ったら、
ザワザワしだした。


ちょっとだけ廊下覗いたら。


｢のんちゃん？｣


｢ぁ、ふじい、先輩、｣


｢どしたん？｣


｢ぇっと、ぁの、かみ、ちゃん｣


｢あ、神ちゃんな。
しげ探して俺んとこまで来たで｣


｢どこっ、いきました、？｣


｢帰った。教室｣


｢ぁ、ぇと、じゃあ、あの、ありがとう、ございます｣


｢あ、まって｣


｢？｣


｢多分今帰ってもおらんで｣


｢ぁ、はぃ、ありがとうございま、｣


｢せやから、一緒に飯いこや｣


｢ぁ、の、えと、はい｣


自分から誘うって初めてかも。

半歩後ろを歩くのんちゃんを気にしながら、
自分の初めてしてることに気付く。

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