普通1 ページ24
桃side
｢ねえ小瀧｣
｢っ！？｣
｢これ、あんたやろ？｣
最近は、神ちゃんがずっと一緒におってくれたから、
あんまり話しかけられへんかったのに、
今日は神ちゃんが熱でおやすみ。
そこを狙って、
机に座ってたのんの前に出された、
1台のスマホ。
そこに写ってんのは、
前にお出かけした時の、のん。
のんが1人でおるときや。
え、これ、いつ撮られた？
あ、え？・・・こわい、どうしよ。
｢これ小瀧やんな？｣
｢どうしたん？なにそれ｣
｢これ見てえ、これ小瀧やんな？｣
｢え、うわ、まじ？｣
｢やっば・・・｣
どうしよ。
違う、って言わなあかんのに・・・
怖くて声が出ない・・・
助けて・・・
いやや・・・
苦しいっ・・・
桃｢っ、｣
教室、逃げ出してしもた。
保健室行ったら色々聞かれるかな、
帰りたくもないし・・・
でも行くとこもないし、
頭痛くて、横になりたくて、
結局保健室で休ませてもらう。
｢小瀧君、熱測っとこか｣
｢・・・はぃ｣
保健医の桐山先生は、
ココナッツの匂いがして、
保健室に入った瞬間南国気分になる。
ちょっとだけ、安心できる。
脇に挟んだ体温計はあまり上昇しない。
そらそうか。
頭痛いけど、熱な訳やない。
保健室あかんって言われるかな・・・
｢寝とき？
授業出れそうやったら出たらええよ。
単位やばい訳やないやろ？｣
そう言って、ベッドに1人にしてくれた。
1人でおると、さっきのことがグルグルしてる。
あの時、咄嗟に、のんじゃないって言えたら、
また違ってたんかな・・・
怖くて、ベッドで丸まってた。
放課後まで保健室におって、
みんなが帰ってから出た。
｢いつでもおいでや｣
｢ありがとうございました｣
｢あ、そうや。
これ、2ヶ月に1回各クラスに配って貰ってるんやけど、
良かったら見といて｣
｢あ、はい｣
もらったプリントをそのままスクールバッグに入れて、
周り確認してダッシュで帰る。
怖い。
のんは、普通やないん？
普通って、なに？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 323人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なず(プロフ) - ななはちさん» テンポ感！とっても大事ですよね…🥹これからも沢山の作品、見ていきますね！ (4月4日 8時) (
レス) id: fe7b068561 (このIDを非表示/違反報告)
ななはち(プロフ) - なずさん» なずさんありがとうございます🤍気付いて欲しいとこに気付いてくださってる！お話作る上で会話のテンポ感をめちゃくちゃ大事にしようとしてるので！🥹これからもよろしくお願いします！！ (4月3日 22時) (レス) @page8 id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
なず(プロフ) - とても 素敵な作品 ありがとうございます 。 長文すみません 。これから も ななはちさん を 応援しております ！❤️🔥 (4月3日 21時) (レス) id: fe7b068561 (このIDを非表示/違反報告)
なず(プロフ) - 初めまして 。コメント失礼します ！今日 作品を見つけて一気見してしまいました。笑 とっても いいお話でした 。周りを気にする 桃ちゃん と 、周り を 気にせず 、桃ちゃんを受け入れる 青くん 。この2人 の 会話 や 心境の変化 、デートにキュンキュンしました。 (4月3日 21時) (レス) @page43 id: fe7b068561 (このIDを非表示/違反報告)
ななはち(プロフ) - こみみさん» こみみさん初コメありがとうございます︎💕︎お話を沢山の方に読んでもらえて、私も可愛い2人をもっと書きたくなりました🥰両親との和解が済んでない桃ちゃんとか、まだ付き合いたての2人とか、見守る赤緑とか、色々楽しんでください！ (2022年9月23日 19時) (レス) id: ef79629cea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななはち
| 作成日時：2022年6月1日 0時
