どんないろがすき？(JW青×桃)

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｢のんちゃんさ、生徒会興味ある？｣

｢生徒会？｣

｢そう。
しげが執行委員増やしたいねんて。
名前着いた役職やないから、
大したことはせんよ。
ちょっと暇つぶし程度でさ、お願い！｣


両手を顔の前で合わせて、頼み込む姿は、
断れない空気を纏ってた。


その後はクラスの輪に連れて行かれた神ちゃん。

やっぱり人気者とのんは違う。




生徒会の仕事は、ホンマに大したことはない。

色んな行事の処理係。
先生たちの雑用係なんかも、くらい。


それでも、神ちゃんと一緒におれる時間が増えて、
のんには幸せ。

クラスではみんなに神ちゃん取られるけど、
ここでは、のんだけ。

でもないけど・・・


しげ先輩が時々ふざけて、
その処理に追われてるのも神ちゃん。


でも、ふとした瞬間、
凄く優しい空気が2人を包んでる。


幸せそうな2人を見てると、
のんも、じわんって心が温かくなる。


｢のんちゃん、この仕事頼める？｣

｢どれ？｣

｢体育祭のスローガンやねんけど｣



初めておっきな仕事任された。

のんだけやないけど、
のんも携われる仕事。


張り切っていっぱい頑張る。

神ちゃんのために。





少しずつ慣れてきて、
学校が楽しくなってきた。

相変わらず、クラスにのんの居場所は自席しかないけど、
それでもお昼の時間が楽しみになって。

しげ先輩と神ちゃんのやり取りを見ると、
心がじーんってなって。

藤井先輩が何考えてるんか知りたくなって。

神ちゃんと次はどこに出かけようかって話すのが嬉しくなって。


のんが、のんでおれる場所なんかもって、
思えるようになってきた。


お父さんとお母さんには、
まだまだ言えそうにないけど。



｢のーんちゃん｣

｢神ちゃん、なぁに？｣

｢明日、お出かけしよ？｣

｢うん！したい！｣

｢じゃあ、明日、11時半に家来て｣

｢やった！｣

｢うふ、楽しみやね｣

｢うん！｣


ウキウキしてお家に帰った。






｢のーんちゃんっ、おまたせ！｣


今日は約束してたお出かけの日。
神ちゃんのお家でメイクしてもらって、
服も借りて、今日は服買いに行くの。

服とスイーツ。


神ちゃんもめっちゃウキウキしてるのがわかる。


｢わ、神ちゃんかわいい｣

｢んふ、今日はさ、ともって呼んでや｣

｢うん、じゃあともちゃん！｣

｢かわいい♡
行こー！｣


テンション高めでスタート。


でも、ちょっと周りの視線が気になる・・・

神ちゃ、ともちゃんの近所やから、
別にのんのこと知ってる人はおらんねんけど。

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